一年戦争末期、宇宙戦用決戦機として開発されたMSN-02ジオングを、地球降下後の残存ジオン軍が陸戦用に再構成した異例の現地改修機。未完成であった脚部ユニットの代替として、大型ホバー推進器と姿勢制御用スラスターを腰部下方に増設し、荒野・砂漠・沿岸部の平坦地での高速機動戦を想定して改修された。

本機は通常のモビルスーツのような歩行能力を持たない一方、低空を滑走するように移動することで、巨体に似合わぬ加速性能と旋回性能を発揮する。両腕の有線式メガ粒子砲は原型機同様に遠隔攻撃を可能とし、陸戦では遮蔽物越しの砲撃や、敵部隊の側面・背後を狙う奇襲兵器として運用された。

装甲は地上戦に合わせて各部に増加装甲が施され、砂塵対策として関節部や推進器周辺には防塵フィルターが追加されている。機体下部のホバーユニットは整備性に難があり、長時間の連続稼働には向かなかったが、短期決戦における制圧力は極めて高かった。

連邦軍記録では「巨大な頭部と上半身だけのMSが地表を滑走しながら砲撃してきた」とされ、遭遇した部隊に強い心理的圧迫を与えたという。

MSN-02Jは、ジオン残党が限られた戦力と資材でなおも決戦兵器を地上に適応させようとした、末期戦らしい歪な高火力機である。


