一年戦争末期、ジオン公国軍がMS-06系の限界性能を検証するために開発した高機動試験機「MS-06R3」をベースに、戦後の連邦系技術を取り込んで再構成された狙撃仕様機。形式上はザクⅡの系譜に属するが、内部フレーム、ジェネレーター、センサー系、推進制御は後のRMS-106ハイザックに近く、旧ジオン系MSと連邦規格MSの過渡期に存在した実験機とされる。

本機は前線突破用ではなく、後方からの精密射撃、敵指揮官機・支援機・砲撃陣地の排除を目的として改修された。頭部には高倍率複合センサーと長距離照準ユニットを増設し、モノアイレールも狙撃時の安定追尾に対応。バックパックには姿勢制御用スラスターと冷却ユニットを追加し、長時間の伏せ撃ちや山岳・廃市街地での待機任務に適応している。

主兵装は長砲身ビーム・スナイパーライフル、または実体弾式ロングレンジライフル。ビーム兵器使用時は出力安定化のため専用エネルギーパックを腰部または背部に装備する。近接戦闘能力は限定的で、通常のザク系機体より装甲と運動性のバランスを射撃精度側に振っているのが特徴である。

戦後の連邦軍再編期には、鹵獲・接収されたジオン系技術の検証機として少数が運用され、一部はティターンズ系部隊や極地・辺境守備隊に回されたとされる。公式記録上は「RMS-106評価試験機」として処理されたが、現場の整備兵やパイロットからは、その外観と運用思想から「ザクの皮を被ったハイザック・スナイパー」と呼ばれていた。

実戦では主に拠点防衛、撤退支援、航空基地周辺の対MS狙撃任務に投入された。

特に旧ジオン系パイロットが搭乗した機体は、ザクⅡ譲りの操作感と連邦系火器管制の組み合わせにより高い命中率を記録し、量産機でありながら熟練兵用の特殊機として扱われた。派手な戦果こそ少ないが、後のハイザック・カスタム系狙撃機に繋がる重要な中間機体である。


