中国の伝統的な薬膳スイーツ「亀ゼリー」
中国発祥の伝統的な薬膳料理(スイーツ)である「亀ゼリー(亀苓膏:きれいこう)」。本場の香港をはじめ、台湾やここ日本においても今大注目されている美容健康食です。亀を食べる習慣があまりない日本では、やや抵抗のある食べ物と言えるかもしれませんね。今回はネットで入手した亀ゼリー(缶詰め)を実際に食していきたいと思います。
その他、亀ゼリーの歴史や栄養価等についても詳しくご紹介。高い美容効果が注目され、今や世界中で話題となっている亀ゼリー。元々は温かい料理なんだとか…?人気沸騰の薬膳スイーツ「亀ゼリー」。是非一度ご賞味あれ。
※本記事は所属選手の実際の食レポです。
「亀ゼリー」とは?
亀の甲羅粉末と生薬が主原料となっている、中国発祥の薬膳スイーツ
正式名称は「亀苓膏(きれいこう)」
「亀ゼリー」とは、ミスジハコガメの甲羅(主に腹甲)粉末に土茯苓(どぶくりょう)をはじめとした様々な生薬を加えて煎じ、そこから出た抽出液を蒸して固めた中国発祥の薬膳スイーツです。亀ゼリーの主原料となるこの「ミスジハコガメ(金銭亀)」とは、カメ目・イシガメ科・ハコガメ属に属するカメの一種であり、その名の通り背中の甲羅に3本の筋が入っているのが特徴です。中国においては古来より食用(薬用)とされていました。現在は乱獲などによりその生息数が大幅に減少、絶滅危惧種に指定されています。現在この「亀ゼリー」に使用されている甲羅粉末には、養殖されたミスジハコガメの他、代用亀も多く使用されているそうです。
亀ゼリーの色は濃い茶色ですが、これは原材料である生薬に由来しています。ちなみに、亀ゼリーに必ずと言っていいほど使用されている生薬は、「土茯苓(どぶくりょう)」と呼ばれるユリ科の植物の根です。亀ゼリーの正式名称であるこの漢字を見ればきっと納得するはずですよ。「亀苓膏(きれいこう)」…すなわち、「亀」は「金銭亀」を意味し、「苓」は「土茯苓」を表しています。逆に言えば、この2つが入っていなければ亀ゼリーは成り立たないというわけですね。もちろん亀ゼリーにはこの他にも様々な生薬が使用されていますが、店ごとにその種類や配合は異なるそうです。
「亀ゼリー」の栄養価とその歴史
美肌効果や解毒作用など、その薬効は古くから知られている!
亀ゼリーの主な効能としては、美肌効果やデトックス効果、解毒作用などが挙げられます。これは原料になっているミスジハコガメの甲羅(主に腹甲)や生薬からもたらされるものであり、美容・健康に良いと発祥地である中国をはじめ、台湾や日本などでも今大注目されています。美容に良いとされている大きな理由の1つは、亀ゼリーの形を形成しているコラーゲンです。亀ゼリーは「ゼリー」と言っても、ゼラチンで固め作られている一般的なゼリーとは違い、亀の甲羅由来の高品質なタンパク質が加熱されることによって固まってできたものになります。つまり、コラーゲンが豊富に含まれているわけです。
またこの亀ゼリーには滋養強壮や夏バテ・熱中症予防の他、便秘や痔などにも効果があると言われています。歴史ある薬膳スイーツは一味違いますね。
体に良い生薬がふんだんに使用されている
亀ゼリーの発祥については諸説ありますが、中国の香港だという話が最も有力になっています。なんと創業100年を越える亀ゼリー店も存在しているようですね。しかし、食べられているのは別に中国だけではありません。台湾やベトナムなどにおいても、古くから食べられているようです。様々な効果をもたらす生薬と、長寿の象徴でもある亀…これらが原材料になっているデザートなんて、聞くだけで健康に良さそうだと思いませんか?
「亀ゼリー」料理の実食レポート
本来は熱々のうちに食べるもの!?ハチミツやシロップで甘くしてから頂きます。
さてそれでは実際に、亀ゼリーの缶詰を食していきたいと思います。本来、亀ゼリーは非常に苦いものだと言われています。そのため現地では、ハチミツやシロップ等をかけて甘くして食べるとのこと(もちろんそのままでもOK!)。しかし、市販の缶詰めタイプのものはすでに甘くなっているそうです。本当なのだろうか…確かめなければ。
禍々しいオーラを放つ緑色の缶
さてそれでは開封していきましょう。この缶はタブが付いているため、別に缶切りを使用しなくても簡単に開けることができるようです。おまけに蓋にはスプーン付き…買ったその場で食べろと言われているようなものですね。
ぎっしりと敷き詰められた茶色のゼリー
匂いを嗅いでみると…ん?これは…黒糖に似た香りがしますね。悪くないです。ですがあまりにもぎちぎちに詰められているため、どうやって取り出せばいいのか迷いますね。やはり缶のまま食べろということなのでしょうか?さて気になるそのお味は…?
気になるそのお味は?
ほのかな甘味と黒糖のような風味。ハチミツをかけて食べても美味しい!
それでは実際に食べてみます。まずはそのまま一口…うん、これは黒糖の味だ!様々な生薬が入っているせいか、色んな味が押し寄せてきます…しかし、一番例えやすいのはやはり「黒糖」ではないでしょうか?そしてなにより食感が実に良い!ゼリーよりもやや硬く、ところてんに近いような気がしますね。そこまで苦くもなく、程よい甘さが口一杯に広がっていきます。
食感はところてんに似ている?
この亀ゼリー、現地では温かいデザートなのだそうですね。確かに亀ゼリーはゼラチンではなくタンパク質を加熱して形成するものなので、出来立ては温かいはずです。では実際に温めてみましょう。そしてさらに、ハチミツもかけていきます。
ひと味違った味付け。癖になる
これは、ありですね!ものすごく体に良いものを食べている感じがします。そしてハチミツの甘さもいい感じ…。いつか本場でも味わってみたいものですね。結果、「缶詰めは確かに甘い味付けが施されている。しかし、美味しい!」ということになりました。皆様も是非一度ご賞味あれ!