長年トレーナーをしていると、「ダンベルフライが効かない」という相談を受けることが少なくありません。
結論から言うと、このほとんどは「大胸筋が最大伸展も最大収縮もできていない」というのが原因である場合がほとんどで、そのようなケースでは重量設定が重すぎるのがパターンです。
ダンベルフライの正しいフォーム
こちらの画像は、理想的なダンベルフライのフォームをあらわしています。
やや肘を曲げ、肩甲骨をしっかりと寄せて三角筋の関与をできるだけ少なくします。
まず、肩甲骨を寄せたままダンベルを下ろし、大胸筋を最大伸展させます。そこからダンベルを上げていきますが、この時に肩甲骨の寄せが緩みがちになりますので、しっかりと意識してください。
そして、ダンベルを上げたらそれで終わらず、軽く曲げていた肘を伸ばしてさらにダンベルを押し上げます。
さらに、そのタイミングで軽く顎を引きます。
ここまでして初めて大胸筋が最大収縮します。
ダンベルフライで大胸筋を最大伸展させるために
ダンベルフライで大胸筋を最大伸展できていない人のほとんどが、適正重量より重くダンベルを設定しています。
ダンベルフライはダンベルプレスと違って高重量を追求する種目ではなく、大胸筋を最大伸展させることが最優先の種目です。
ダンベルを重くしていくことにとらわれず、しっかりと下ろせる(コントロールできる)重量設定で行うのが、結局は大胸筋の発達には近道です。
また、前述のとおり肩甲骨が緩んでしまうと肩関節の可動域が狭まり、結果として大胸筋の伸展不足になりますので、常に肩甲骨を寄せる意識を保ち続けましょう。
ダンベルフライで大胸筋を最大収縮させるために
ダンベルフライで最大収縮をするのは、特に大胸筋内側に効かせるためにとても重要です。
「ダンベルフライが効かない」という人の多くは「大胸筋内側に効かない」というのがほとんどで、これは大胸筋と顎の連動性を考慮していないのが原因のほとんどです。
試しに、次の動作をやってみて下さい。
まず、立った状態で、肘を伸ばして腕を胸の前で閉じて手を合わせます。
そこから、顎を上げたり引いたりしてみてください。
もう、体感しましたよね。
ダンベルフライのフィニッシュでは顎を引いて大胸筋を最大収縮させないといけません。
しかし、実際は力を入れようと顎を上げて後頭部をベンチに押しつける人が少なくありません。
こうなると、大胸筋を最大収縮させることは不可能です。
ダンベルフライでは「苦しい時こそ顎を引く」ようにしましょう。
ダンベルフライの種類とやり方
筋トレを快適にする3大マストアイテム
①手首を保護するリストラップ
ジムトレーナーが本音で解説
プレス系トレーニングの効率を高め、手首を保護するために必須ともいえるマストアイテムがリストラップですが、本当にたくさんのメーカー・種類がありすね。そして、検索ででてくる「おすすめリストラップ」は正直、全くおすすめではありません。なぜなら、多くの記事は素人またはそれに近いライターさんが書いているもので、リストラップの本質について書かれてはいません。もちろん、そのチョイスについてもしかりです。
下記の記事は、国内主要メーカーのリストラップ(IPF公認含む)を「ウエイト下垂実験」もふくめて本気で試用・考察したものです。筆者のトレーナーとしての意見、パワーリフティング元日本王者の理論など、「本物のリストラップについて本音で解説」しています。
②グリップを助けるパワーグリップ
握力を補助してオールアウトする
プル系トレーニングによくあるのが「握力が先になくなってターゲットの筋肉を十分に追い込めない」というケースです。このような場合、パワーグリップやエイトストラップと呼ばれる握力補助グッズを使うことで、限界まで追い込めオールアウトが可能になります。
その特徴や具体的な使い方は下記の記事で、実際に使用しているものを解説しています。
リストストラップ&パワーグリップの種類と筋トレ目的別の使い方