冬の味覚のカニのなかでも代表格であるズワイガニ・タラバガニ・ケガニの種類の説明や、買い方・食べ方・解凍方法などを徹底解説します。食べ放題に行くもよし、通販でお買い得品を入手して家庭で食べるもよし…この冬はカニを味わい尽くしましょう。
ズワイガニの特徴と解禁日・買い方・食べ方
ズワイガニはエチゼンガニやマツバガニとも呼ばれる
ズワイガニ(学名:Chionoecetes opilio)は十脚目短尾類に属するカニの一種で、日本海および北太平洋、オホーツク海、ベーリング海など北半球の冷水域の深海に広く分布しています。国内では、地域によりエチゼンガニやマツバガニとも呼ばれていますが、全て本種のことを指しています。
ズワイガニの解禁日
毎年寒くなってくると、ズワイガニを食べたくなる人も少なくないと思いますが、本種には資源保護のための漁期が決められており、その解禁日は地域により2種類が以下のように定められています。
◯新潟県より北の海域
解禁日:10月1日
漁期:10月1日~翌年5月31日
◯富山県より西の海域
解禁日:11月6日
♀の漁期:11月6日~翌年1月10日
♂の漁期:11月6日~翌年3月20日
ズワイガニの買い方
ズワイガニは、観光などで産地に赴き購入することももちろん可能ですが、やはり便利なのは通販です。主な産地としては北海道産と越前産が有名で、年末にかけてはお買い得のものも多く出回ります。
お得な訳ありズワイガニ
漁獲時に傷がついたりして訳ありになったズワイガニは、足だけのセットやボイル加工となりお買い特品として販売されることも少なくありません。
ズワイガニの食べ方
ズワイガニの食べ方(さばき方)を説明しているのがこちらの動画です。意外と簡単で、「足を切り離す」「ふんどし(前かけ)を外す」「甲羅を外す」という行程になります。
茹でたズワイガニをそのままポン酢などでいただくのが最も一般的な食べ方ですが、一工夫して和食から洋食までアレンジが可能です。具体的なレシピをいくつかご紹介します。
タラバガニの特徴と買い方・解凍方法・食べ方
タラバガニはカニじゃない・実はヤドカリ
タラバガニ(学名:Paralithodes camtschaticus)は、十脚目異尾類に属しており、一般的に考えられているカニの仲間ではなく、分類上はヤドカリの一種です。写真を見ればわかるように、カニの脚が十本であるのに対し、タラバガニの脚は8本(1本は退化)です。
本種は子言うないでは日本海とオホーツク海に、世界的にはベーリング海・北太平洋・北極海・ガラパゴス諸島・チリ沿岸・アルゼンチン沿岸に分布しており、近年ではノルゥエー沖にも分布域を広げ天敵のいない海域で爆発的増加をしています。
タラバガニの買い方
タラバガニは一部生のものも流通していますが、多くは北海道産や外国産のものを冷凍にしたものを購入することになります。
タラバガニの解凍方法
冷凍のタラバガニには「生冷凍」と「ボイル冷凍」の2種類があり、特に生冷凍のものは解凍方法によって味が大きく左右されます。おすすめな解凍方法は冷蔵庫での自然解凍ですが、解凍後長時間放置すると肝心の水分が失われますので調理する18~24時間前に解凍を開始するようにしてください。
また、急ぎの場合はビニール袋に入れた状態で流水解凍をしますが、こちらも全解凍してしまうと風味と水分が失われますので、半解凍で調理を開始するように注意してください。
タラバガニの食べ方
食べる前に、まずはタラバガニをさばかなくてはいけませんが、こちらの動画はさばき方をわかりやすく紹介したものです。タラバガニは大きさの割りに殻が柔らかいので、キッチンバサミが一つあれば簡単にさばくことができます。
タラバガニの食べ方として簡単で一般的なのが「茹でガニ」です。ボイルしたものをそのままいただくか、鍋にするのが主流です。ワンランク上のいただき方として、家庭でもできるのが「焼きが二」です。
こちらが、焼きタラバガニの美味しい作り方を紹介した動画です。ぜひ、参考にして焼きガニにチャレンジしてください。また、タラバガニの食べ方には、このほかにも数多くのバリエーションがあります。具体的レシピを下記にリンクしますので、そちらもあわせてご参照ください。
▼タラバガニの具体的レシピ
ケガニの特徴と漁獲制限・買い方・食べ方
別名オオクリガニとも呼ばれる
ケガニ(学名:Erimacrus isenbeckii)は十脚目短尾類に属するカニの一種で、国内では日本海沿岸と茨城県以北の太平洋岸、世界的にはアラスカ沿岸までの太平洋北西部一帯に分布しています。
日本においては、明治時代頃は食用とされずもっぱら肥料用として漁獲されていましたが、大正時代になると缶詰用として食用利用されるようになり、近年では北海道を代表する味覚となっています。
ケガニの漁獲制限
ケガニの資源量を保全する法的規制はありませんが、各地の漁協が自主規制をしており、漁獲が許されているのは甲長が8cm以上のオスに限られています。また、近年では抱卵した混獲メスの一部は人工化で保護され、その卵・幼生は稚ガニになるまで育成された後に放流されています。
ケガニの買い方
ケガニは北海道で現地購入する以外は、蒸しガニまたは茹でガニを冷凍したものを購入するのが一般的です。
ケガニの食べ方
こちらがケガニのさばき方をわかりやすく解説した動画です。その手順はズワイガニとほぼ同様で、「足を切り離す」「ふんどし(前かけ)を外す」「甲羅を外す」という行程になります。
食べ方としては、蒸したものまたは茹でたもののをそのままいただきますが、身やミソを利用して和食に洋食に活用することができます。以下に、具体的なレシピをまとめました。
▼ケガニの具体的レシピ