細マッチョになるためにジムで行うマシン筋トレメニューを解説するとともに、現在の体型に応じて最適な負荷回数の決め方、具体的な一週間の筋トレプログラムの組み方をご紹介します。
ウエイトトレーニングに関する厚生労働省の記載
スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操などの標的とする筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います。10-15回程度の回数を反復し、それを1-3セット無理のない範囲で行うことが勧められます。
レジスタンス運動にはダンベルやマシンなどの器具を用いて行う方法と、スクワットや腕立て伏せのように自体重を利用して行う方法があります。自体重を用いて行う方法は手軽に行えることから、筋力向上の指導プログラムに広く活用することができます。しかし負荷の大きさを調節しにくいという欠点もあります。例えばスクワットならしゃがみ込む深さを調節する、机などに手をついて行う、何かを持って行うなどの工夫で負荷の調節をすると良いでしょう。
筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。無理のない範囲で「継続的」に行うようにしてください。
細マッチョとは?
細マッチョとは、きっちりとした基準があるわけでなく、あくまでも一般的なイメージ・概念ですので、当然ながら明確な基準があるわけではありません。
しかしながら、一般的な概念としては、「体脂肪が少なく腹筋が割れて見える」「過度に筋肉がつきすぎていない」といったものがありますので、おおよその基準値として以下のことが言えるでしょう。
体脂肪率:腹筋が割れる10~15%前後
BMI値:中央値の22前後
なお、体脂肪率は体脂肪測定機能つきの体重で計ると簡単に測定でき、BMI指数は以下の計算式で算出できます。
BMI=体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)]
例えば、体重70kg身長180cmの場合、BMI値は70÷(1.8×1.8)≒21.6となります。
BMI指数に関する厚生労働省の記載
肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数で、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で求められます(身長はcmではなくmで計算します)。
計算方法は世界共通ですが、肥満の判定基準は国によって異なり、WHO(世界保健機構)の基準では30以上を”Obese”(肥満)としています。
日本肥満学会の定めた基準では18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」で、肥満はその度合いによってさらに「肥満1」から「肥満4」に分類されます。
細マッチョになるための2通りのアプローチ
一部の体脂肪率が低くて筋肉質な人をのぞき、ほとんどの人が最初から細マッチョではありません。多くは「痩せ体質」または「ぽっちゃり体質」のいずれかです。
細マッチョになるためには、「痩せ体質」と「ぽっちゃり体質」ではアプローチの仕方が変わってくるのは当然で、簡単に表現すると以下のようになります。
①痩せ体質の場合:まず筋肥大バルクアップ筋トレを行う(筋肉量を増やす)
②ぽっやり体質の場合:まず引き締めダイエット筋トレを行う(体脂肪を減らす)
この異なる二つのアプローチはターゲットにする筋繊維の種類とそれに最適なトレーニング方法(負荷回数設定)もおのずと異なってきますが、それは次の項目で解説します。
目的別の筋トレ負荷回数設定
ターゲットにする筋繊維に最適な反復回数
筋力トレーニングの対象となる骨格筋は筋繊維が束となって構成されていますが、その筋繊維には主に速筋と遅筋の二種類があり、さらに速筋は2つのタイプに分けられます。そして、それぞれに特性が異なり、トレーニングでの適正反復回数も異なります。
①遅筋(筋繊維タイプⅠ)
1分以上の持久的な運動において、持続的に収縮する筋繊維です。トレーニングをしても筋肥大は起こらず、筋スタミナが向上します。筋トレにおいては20回の反復で限界がくるような軽負荷でトレーニングを行います。
②速筋(筋繊維タイプⅡa)
30~60秒程度のやや持久要素もある瞬発運動において、持続的かつ瞬発的に収縮する筋繊維です。トレーニングによってやや筋肥大するとともに筋スタミナも向上します。筋トレにおいては12~15回程度の反復で限界がくるような中負荷でトレーニングを行います。
③速筋(筋繊維タイプⅡb)
30秒未満の瞬発運動において、爆発的に収縮する筋繊維です。トレーニングによって強く筋肥大します。筋トレにおいては6~12回程度の反復で限界がくるような高負荷でトレーニングを行います。
骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。
▼厚生労働省公式ページ
参照記事:筋トレ目的別の適切な負荷回数設定
痩せ体質なら筋繊維TYPE2b|ぽっちゃり体質なら筋繊維TYPE1
細マッチョの基準体型から外れている場合、筋繊維の特徴と最適な負荷回数設定から、痩せ体質なら筋繊維TYPE2bを鍛えて筋肉量を増やし、ぽっちゃり体質なら筋繊維TYPE1を鍛えるダイエット筋トレで体脂肪を減らしていくのが正しいアプローチになります。
また、もともと細マッチョ体型、またはトレーニングの結果として細マッチョ体型になったら、筋繊維TYPE2aを主体にトレーニングして筋肉の形を整えていきます(ボディーデザイン)。
厚生労働省による筋繊維に関する記載
骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。老化が早く、20歳前後から急速に衰えるといわれています。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。年齢を重ねても衰えにくいといわれています。骨格筋の収縮は、筋繊維の中にあるアデノシン三リン酸(ATP)と呼ばれる化合物が分解してリン酸基がひとつはずれ、アデノシン二リン(ADP)になるときに発生するエネルギーを利用しています。
筋肉部位ごとの細マッチョ筋トレ
一般的にイメージされる、いわゆる細マッチョ体型とは、胸まわりにはしっかりと筋肉がつき、腹筋が割れており、あまり逆三角形体型になりすぎず、腕は程よく太く、脚は引き締まっている、というものです。
ですので、最終的な細マッチョ体型のボディーデザインと各筋肉部位の鍛え方・ターゲット筋繊維は以下のようになります。
大胸筋:筋繊維TYPE2b
三角筋:筋繊維TYPE2a
上腕三頭筋:筋繊維TYPE2a
背筋群:筋繊維TYPE2a
上腕二頭筋:筋繊維TYPE2b
腹筋群:筋繊維TYPE1
下半身:筋繊維TYPE1
※筋繊維TYPE2b(10回前後の反復)|筋繊維TYPE2a(15回前後の反復)|筋繊維TYPE1(20回以上の反復)
▼さらに詳しい筋肉の構造と作用
【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)
筋トレの正しい順番
ジムのマシンを使って細マッチョトレーニングをしていく場合、さまざまなマシンがありますが、それらを正しい順番で使っていく必要があります。
ジムのトレーニングマシンには単関節種目用マシンと複合関節種目用マシンとがありますが、それぞれのトレーニング運動の特性は次の通りです。
複合関節種目と単関節種目
筋トレに限らず、身体の動作には複数の筋肉と関節を同時に使う複合関節運動と、単一の筋肉と関節のみを使う単関節運動とがあります。
具体的には腕立て伏せのように大胸筋・三角筋・上腕三頭筋と肩関節・肘関節を同時に使う筋トレ種目を複合関節運動、アームカールのように上腕二頭筋と肘関節のみを使う種目を単関節運動と呼びます。
そして、複合関節運動の筋トレ種目をコンパウンド種目、単関節運動の筋トレ種目をアイソレーション種目と言います。
高重量コンパウンド種目から低重量アイソレーション種目へ
一般的にコンパウンド種目の方が思い重量を扱えます。筋トレは高重量種目から低重量種目の順番に行うのが効率的なので、筋トレはコンパウンド種目からはじめアイソレーション種目で仕上げるのが定石です。
また、先にアイソレーション種目を行ってしまうと、特定の筋肉だけが疲れ、コンパウンド種目を十分に行うことができなくなります。
ですので、複合関節運動から単関節運動へと筋トレメニューを組むのが効率的で正しい順番です。
それでは、次の項目からは筋肉部位別のジムマシントレーニング種目をご紹介していきます。
大胸筋の細マッチョジム筋トレ
マシンチェストプレス
マシンチェストプレスは、マシンでの大胸筋トレーニングの基本となる種目です。手が肩より上になると肩関節に負担がかかり、怪我や故障の原因になりますので注意が必要です。また、戻す時にもしっかりと効かせるのがポイントです。
シートに座り、グリップを握ったら胸を張り肩甲骨を寄せて腕を押し出していきます。肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から初動することになり肩関節に強い負担がかかってしまいますので、セット中は常に肩甲骨を寄せたままにしてください。
また、腕を押し出したら、その位置でやや顎を引くことで大胸筋を完全収縮させることができ、さらに効果的です。
大胸筋を完全収縮させたら、そこからゆっくりとウエイトに耐えながら、大胸筋にエキセントリック収縮(伸長性収縮)をかけることも大切なポイントです。
なお、チェストプレスマシンには、腕を押し出す角度を変えられるタイプがありますが、その角度と効果のある部位は以下の通りになります。
水平に腕を押し出す
大胸筋全体に効果がある
斜め上方に腕を押し出す
大胸筋上部に効果がある
斜め下方に腕を押し出す
大胸筋下部に効果がある
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・手が肩より下になるように構える
・顎を引く
・戻す時にも効かせる
マシンチェストフライ
ケーブルフライ以外に、大胸筋の仕上げトレーニングとしておすすめなのがマシンチェストフライです。肘が肩関節よりも下になるようにシートを調整し、腕を閉じてから、意識を大胸筋に集中して筋肉を完全収縮させるのが大切なポイントです。
シートに座ったら、肩甲骨をしっかりと寄せ、グリップを握って構えます。肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から初動することになり肩関節に開き負荷がかかりますので、常に肩甲骨を寄せたまま動作を行います。
構えたら、そこから肘を軽く曲げたままら肘の角度は動かさないようにして、腕を前方で閉じます。
腕を閉じたら、その位置でやや腕を前に押し込みながら顎を引くことで大胸筋内側が完全収縮して効果が高まります。
大胸筋が完全収縮したら、そこからウエイトに耐えながら、ゆっくりと大胸筋にエキセントリック収縮(伸長性収縮)をかけながら戻していきます。
本種目は、筋肉を収縮させることだけでなく、大胸筋を最大伸展させるストレッチ動作も大切ですので、できるだけ大きく腕を開いてください。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・肘が肩より下になるように構える
・顎を引く
・戻す時にも効かせる
※大胸筋の筋トレ全てに共通する鍛え方のポイントは、大胸筋ができる限り伸展するように大きな動作を心がけること、最大収縮する時は顎を引くということです。
ケーブルフライ
ジムでマシンを使った大胸筋トレーニングで、もう一つおすすめなのがケーブルマシンでの「ケーブルフライ」です。最大のポイントは、腕を閉じたときに両手をクロスさせ大胸筋を最大収縮させることです。また、腕を閉じた後にもう一押しすることで、さらに効果が高まります。
また、大胸筋上部に効かせる場合には斜め下からケーブルを引き上げる軌道のローケーブルフライが、大胸筋下部に効かせる場合には斜め上からケーブルを引き下げるハイケーブルフライが、大胸筋内側に効かせる場合は片手で行い反対側まで(右手なら左肩まで)深く引くクロスオーバーケーブルフライが有効です。
なお、本種目のバリエーションをまとめると、以下のようになります。
ローケーブルフライ
低い位置から斜め上方に腕を閉じるバリエーションで、大胸筋上部内側に効果的です。
ハイケーブルフライ
高い位置から斜め下方に腕を閉じるバリエーションで、大胸筋下部内側に効果的です。
クロスオーバーケーブルフライ
拳を身体の反対側まで深く閉じるバリエーションで、大胸筋内側を非常に強く収縮させられます。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・肘を曲げすぎない
・反動を使わない
・最後に手をクロスさせる
三角筋の細マッチョジム筋トレ
マシンショルダープレス
マシンを使って三角筋を鍛えるのならば、マシンショルダープレスが最適です。肘が体幹より後ろにくると肩関節に負担がかかるので気をつけてください。事前にしっかりとシート位置を調整することが重要です。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・シートに深く座る
・肘を後ろに引かない
ケーブルアップライトロー
ダンベルやバーベルのアップライトローと同様に、ケーブルアップライトローもコントロールしやすく初心者におすすめの種目です。肩甲骨を寄せないように意識して行ってください。また、ケーブルマシンのない環境では、スミスマシンでアップライトローを行うことも可能です。
なお、本種目は肘を前に張り出すと三角筋前部に、肘を横に張り出すと三角筋中部に、肘を後ろに引き気味にすると三角筋後部に負荷がかかります。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・肩甲骨を寄せない
・肘の位置を意識する
ケーブルサイドレイズ
ケーブルサイドレイズは、三角筋側部(中部)に集中的な効果のあるトレーニングです。肩甲骨を寄せる動作をすると、負荷が僧帽筋に逃げてしまいますので注意してください。また、横ではなく前にケーブルを引き上げるフロントケーブルレイズは三角筋前部に効果がありますので、あわせて行いたい種目です。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・肩甲骨を寄せない
上腕三頭筋の細マッチョジム筋トレ
ケーブルプレスダウン
上腕三頭筋の筋トレメニューでおすすめなのがプレスダウンです。この種目を行っておけば、腕は確実に太くなります。
なお、本種目はアタッチメントやグリップの仕方で効果のある部位が変化しますが、それは以下の通りです。
ストレートバーアタッチメント
手の平を下に向けてグリップするバリエーションで、上腕三頭筋短頭に効果的です。
Vバーアタッチメント
手の平が向き合うようにグリップするバリエーションで、上腕三頭筋長頭に効果的です。
ロープアタッチメント
ロープを手の平が向き合うようにグリップするバリエーションで、フレキシブルな動きで上腕三頭筋を完全収縮させやすいのが特徴です。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・前のめりにならない
・肘を体側につける
・肘の角度は直角より閉じない
ケーブルキックバック
ケーブルキックバックは上腕三頭筋のなかでも長頭に対して高い効果のあるケーブル筋トレです。
肘をしっかりと固定し、肘から先だけで動作するようにしてください。
背筋群の細マッチョジム筋トレ
ケーブルラットプルダウン
広背筋を中心として背筋群に効果の高いマシン筋トレメニューがラットプルダウンです。
本種目はケーブルアタッチメントの種類やグリップによっていくつかのバリエーションがあり、それぞれに効果のある部位が異なりますが、それは以下の通りです。
ワイドアタッチメント
肩幅より広い手幅で、手の平が下を向くように構えるバリエーションで、広背筋側部に効果的です。
パラレルアタッチメント
手の平が向き合うように狭い手幅で構えるバリエーションで、広背筋中央部に効果的です。
リバースグリップ
手の平が上を向くように肩幅より狭い手幅で構えるバリエーションで、広背筋下部に効果的です。
胸を張ってやや上を見るように構え、腕を引きながら肩甲骨を寄せていき、最後に肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させるのがポイントです。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・腕を伸ばした時に背中を丸める
・肘を開かず引く
・引く時に肩甲骨を寄せる
ケーブルローイング
ラットプルダウンに比べ僧帽筋や広背筋中央部に対して、より効果的なケーブルトレーニング種目がケーブルローイングです。上体を倒しすぎず引くことと、引ききった時に顎を上げて肩甲骨を寄せるのが効果を高めるコツです。
なお、本種目はケーブルアタッチメントによっていくつかのバリエーションがあり、それぞれに効果のある部位が異なりますが、それは以下の通りです。
パラレルアタッチメント
手が向き合うように狭い手幅でグリップするバリエーションで、僧帽筋と広背筋中央部に効果的です。
ワイドアタッチメント
肩幅程度の広い手幅でグリップするバリエーションで、広背筋側部に効果的です。
リバースグリップ
肩幅程度の広い手幅で、手の平が上を向くようにリバースグリップするバリエーションで、広背筋下部に効果的です。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・胸を張り上を見る
・身体は倒しすぎない
・最後に肩甲骨を寄せる
上腕二頭筋の細マッチョジム筋トレ
マシンカール
ジムトレーニングのマシンを使った上腕二頭筋の筋トレでおすすめなのは、ケーブルカールです。ダンベルやバーベルと違い、上腕二頭筋が最大収縮する最後の瞬間まで負荷がかかり続けるので、効率的に追い込むことが可能です。
初心者などによくあるケースとして、上腕二頭筋の筋力より先に握力がなくなってしまい十分に追い込めたトレーニングができないことがあります。後述する専門の器具(リストストラップ)を併用し、握力を補助することで問題を回避できます。
なお、ケーブルアタッチメントやグリップによっていくつかのバリエーションがあり、それぞれに効果がある部位も異なりますが、それは以下のようになります。
ノーマルグリップ
手の平が上を向くようにグリップするバリエーションで、上腕二頭筋短頭に効果的です。
ハンマーグリップ
ロープアタッチメントを使い、手の平が向き合うようにグリップするバリエーションで、上腕二頭筋長頭に効果的です。
リバースグリップ
手の平が下を向くようにグリップするバリエーションで、上腕二頭筋だけでなく前腕筋群にも効果的です。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・体重を後ろにかけない
・肘をしっかり固定する
・戻す時もゆっくり動作する
腹筋群の細マッチョジム筋トレ
ケーブルクランチ
ケーブルマシンを使ってジムで行うケーブルクランチは、腹筋の最大収縮まで均一な負荷がかかり続けるので、とても効果的なトレーニングです。
・反動を使わない
トルソーマシンローテーション
トルソーマシンを使ったツイスト系のトレーニングは、腹筋群のなかでも腹斜筋を集中的に引き締める効果があり、くびれ作りには欠かせない種目です。
大きな動作で、腹斜筋を最大伸展→最大収縮させるようにしてください。
下半身の細マッチョジム筋トレ
マシンレッグプレス
ジムでマシンを使って下半身を鍛えるのにおすすめなのがレッグプレスです。マシンを押す時に、つま先ではなくかかとで押すようにすることが大切なポイントです。
マシンレッグプレスは、マシンのシートに座り、足をセットして構えますが、この時に膝がつま先よりも上にならないようにしてください。
膝がつま先より上になってしまうと、膝が関節や靭帯に強い負担がかかりますので、十分に注意してください。
また、膝関節が90度より深く曲がらないようにシートを調整することも大切です。
構えたら、足を押し出していきますが、この時につま先と膝の向きを揃えるようにしてください。内股になったり、外股になってしまうと、膝関節に捻れ負荷がかかってしまいます。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・膝がつま先より上にならないよう構える
・両足を平行に保ち動作する
・足の裏全体で力を入れる
マシンレッグエクステンション
大腿四頭筋の仕上げ種目として最適なマシントレーニングがレッグエクステンションです。反動を使わず、上げる時も下ろす時もコントロールして動作を行ってください。また、膝を伸ばしきったポジションでつま先を上に曲げることで大腿四頭筋が完全収縮して効果が高まります。
また、上半身を後ろに傾けないことも本種目の大切なポイントです。上半身を後ろに傾けてしまうと、負荷が腹筋群に分散してしまいますので、上半身は真っ直ぐに保って動作を行ってください。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・反動を使わない
・上げる時も下ろす時もゆっくり動作する
・最後につま先を上に向ける
マシンレッグカール
ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)の仕上げ種目として最適なマシントレーニングがレッグカールです。膝を曲げきったポジションでつま先を伸ばすことでハムストリングスが完全収縮し、さらに効果が高まります。
◆執筆者のジムで実施・指導しているポイント
・反動を使わない
・上げる時も下ろす時もゆっくり動作する
・最後につま先を伸ばす
超回復理論に基づいた筋トレの頻度
超回復とは?
筋力トレーニングを実施すると、レジスタンス運動によって筋繊維は微細な裂傷を受け、その回復には数日を要します。そして、数日の回復期間の後、筋繊維はトレーニング前よりも強く太くなって回復します。これを「超回復」と言い、超回復を計画的に繰り返すことで筋力を向上させていくのが筋トレの基本的な考え方です。
一部ネット情報には「超回復に科学的根拠はない」という記載も散見されますが、実際には厚生労働省も認めている理論ですので、筋力トレーニングは超回復理論にのっとった実施が望ましいでしょう。
”筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。(厚生労働省|e-ヘルスネット)”
▼厚生労働省公式ページ
筋肉部位ごとの超回復期間
筋トレによってダメージを受けた筋繊維の超回復期間は、その部位によって長さが異なります。また、年齢・性別によっても回復速度は異なりますが、おおよその目安(20~30代男性基準)は以下の通りです。
・大胸筋:48時間
・三角筋:48時間
・上腕三頭筋:48時間
・僧帽筋:48時間
・広背筋:72時間
・上腕二頭筋:48時間
・腹筋群:24時間
・脊柱起立筋:72時間
・大臀筋:48時間
・大腿四頭筋:72時間
・ハムストリングス:72時間
・前腕筋群:24時間
・下腿三頭筋:24時間
参照記事:筋肉痛と部位ごとの超回復期間
一週間のジムマシン筋トレプログラム
それでは、ここからは一週間の具体的なプログラムを例示していきます。セット数は体力に応じて増減させてください。トレーニングの順番は筋トレの基本通り、複合関節種目→単関節種目、高重量種目→低重量種目で組んでいますので、そのまま実施してください。
運動プログラムに関する厚生労働省の記載
有効な運動プログラムを作成するためには、トレーニングの原理原則に従うことが大切です。また健康づくりのための運動プログラム作成の際には安全性を最重視する必要があります。その際は個人の潜在的なリスクや体力水準、体組成などの評価が重要となります。
3つのトレーニングの原理
「過負荷の原理」
ある程度の負荷を身体に与えないと運動の効果は得られないということです。その強度の最低ラインは、日常生活の中で発揮する力以上の負荷です。
「特異性の原理」
運動中のエネルギーの使われ方や筋肉の活動の仕方と関係する能力が増加することです。わかりやすくいうと、短距離走のトレーニングをすれば短距離は速くなりますが長距離は速くなりませんし、脚のトレーニングをすれば脚のパフォーマンスは高まりますが腕のパフォーマンスは向上しないということです。
「可逆性の原理」
せっかく獲得した効果もトレーニングを中止すると失われてしまうことです。
週1回目のトレーニング(上半身の押す筋肉+腹筋)
?マシンチェストプレスを2~3セット
?マシンチェストフライまたはケーブルフライを1~2セット
?マシンショルダープレスまたはケーブルアップライトローを2~3セット
④ケーブルサイドレイズを1~2セット
⑤ケーブルプレスダウンまたはケーブルキックバックを2~3セット
⑥マシンクランチ・トルソーマシンローテーションを合わせてを2~3セット
週2回目のトレーニング(下半身の筋肉)
?マシンレッグプレスを2~3セット
?マシンレッグエクステンションを2~3セット
?マシンレッグカールを2~3セット
④マシンアダクションを2~3セット
週3回目のトレーニング(上半身の引く筋肉+腹筋)
?ケーブルローイングを2~3セット
?ケーブルラットプルダウンを2~3セット
?ケーブルシュラッグを2~3セット
④マシンカールまたはケーブルカールを2~3セット
?マシンクランチ・トルソーマシンローテーションを合わせてを2~3セット
筋トレと食事について
食事もトレーニングの一環
筋力トレーニングを行ったら、それで終わるのではなくしっかりと目的に合わせた適切な食事を摂ることが重要です。筋トレの成果は「トレーニング半分、食事半分」とも言われるほどです。
細マッチョ筋トレメニュー一覧
下半身トレーニングのやり方と組み方
また、トレーニング方法別の細マッチョメニュープログラムについては下記をご参照ください。
チューブ筋トレの細マッチョメニュー
ダンベル筋トレの細マッチョメニュー
なお、最新の筋トレメニュープログラムは下記の記事をご参照ください。
全マシン筋トレ種目一覧
大胸筋のジムマシン筋トレ
スミスマシンベンチプレス
マシンチェストプレス
マシンチェストフライ
ケーブルフライ