男らしく身体を鍛えていきたい、でも費用がかかるのはちょっと…という方におすすめの自宅で器具なしででき、全身を鍛えることのできる筋トレメニューを8種目厳選し、そのやり方とポイントをご紹介します。
全身の主な筋肉8つを知る
まずは、全身の筋肉のなかでも筋トレの対象となる8つの筋肉をご紹介します。この8つの筋肉をしっかり鍛えれば、問題なく「いい身体」になることができます。
①胸の筋肉:大胸筋
読みかた:だいきょうきん
英語名称:pectoralis major muscle
部位詳細:上部|中部(内側)|下部
起始:鎖骨の内側|胸骨前面第2~6肋軟骨|腹直筋鞘前葉
停止:上腕骨大結節稜
大胸筋は胸の筋肉で、この部位を鍛えると逞しい胸板になります。まず初心者の方が鍛えたい部位です。腕を前や下に押し出す作用があります。
②肩の筋肉:三角筋
読みかた:さんかくきん
英語名称:deltoid muscle
部位詳細:前部|中部(側部)|後部
起始:鎖骨外側前縁|肩甲骨肩峰|肩甲骨肩甲棘
停止:上腕骨三角筋粗面
肩の筋肉が三角筋で、この筋肉を鍛えると肩幅が増し、逆三角形の身体になります。腕を上に押し出す作用があります。
③腕の後側の筋肉:上腕三頭筋
読みかた:じょうわんさんとうきん
英語名称:triceps
部位詳細:長頭|外側頭|内側頭
起始:肩甲骨関節下結節|上腕骨後面|上腕骨後面
停止:尺骨肘頭
腕の後ろ側の筋肉が上腕三頭筋です。この筋肉は上腕で最大の体積があり、鍛えることで効率的に腕を太くするすることができます。肘関節を伸ばす作用があります。
①・②・③の三つの筋肉は連動して動くため、上半身の押す作用の筋肉群と呼ばれています。
④腹の筋肉:腹筋群
読みかた:ふっきんぐん
英語名称:abdominal muscles
部位詳細:腹直筋|外腹斜筋|内腹斜筋|腹横筋
起始:恥骨稜・恥骨結合・恥骨結節|第5~12肋骨外面|胸腰筋膜深葉・上前腸骨棘・鼡径靭帯・腸骨稜|第7?12肋軟骨内面・鼡頚靭帯・上前腸骨棘
停止:剣状突起・第5~7肋軟骨外面|鼡径靭帯・腹直筋鞘前葉・腸骨稜外唇|第10~12肋骨下縁・腹直筋鞘・精巣挙筋|剣状突起・白線・恥骨
腹の筋肉が腹筋群で、表面から腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋の四層構造をしています。シックスパックになるために鍛えることが不可欠です。体幹を曲げたり捻ったりする作用があります。
⑤腰の筋肉:長背筋
読みかた:せきちゅうきりつきん
英語名称:erector spinae muscle
部位詳細:腸肋筋|最長筋|棘筋
長背筋群=脊柱起立筋+多裂筋+回旋筋など
腰の筋肉が、長背筋群と総称される背骨を支える筋肉で、脊柱起立筋などが含まれます。この筋肉を鍛えると、背すじの伸びた美しい姿勢になります。腹筋群と拮抗し、背すじを伸ばしたり、姿勢を維持する作用があります。
④・⑤の筋肉を一般的に体幹の筋肉と呼びます。
⑥下半身の筋肉:大腿筋
読みかた:だいたいしとうきん
英語名称:quadriceps
部位詳細:大腿直筋|外側広筋|内側広筋|中間広筋
起始:腸骨下前腸骨棘・寛骨臼上縁|大腿骨大転子外側面・転子間線・殿筋粗面|大腿骨粗線内側唇|大腿骨前外側面
停止:膝蓋骨上縁・脛骨粗面|膝蓋骨上外側縁・頸骨粗面|膝蓋骨上内側縁・脛骨結節|膝蓋骨・頸骨粗面
読みかた:はむすとりんぐす
英語名称:hamstrings
部位詳細:大腿二頭筋長頭|大腿二頭筋短頭|半膜様筋|半腱様筋
起始:坐骨結節|大腿骨粗線外側唇・外側筋間中隔|坐骨結節|坐骨結節内側面
停止:腓骨頭|腓骨頭|脛骨内側顆・斜膝窩靭帯|脛骨粗面内側
太ももの筋肉が、前側の大腿四頭筋と後ろ側のハムストリングスです。これらの筋肉を鍛えると代謝が向上するとともに成長ホルモンの分泌が促進され、より上半身の筋肉も発達しやすくなります。
⑥の筋肉を一般的には下半身の筋肉とも呼びます。
⑦背中の筋肉:僧帽筋・広背筋
読みかた:こうはいきん
英語名称:latissimus dorsi muscle
部位詳細:上部|下部
起始:下位第6胸椎~第5腰椎の棘突起・肩甲骨下角第9~12肋骨|正中仙骨稜・腸骨稜後方
停止:上腕骨小結節稜
読みかた:そうぼうきん
英語名称:trapezius muscle
部位詳細:上部|中部|下部
起始:後頭骨上項線・外後頭隆起・頚椎棘突起|第7頚椎・第1~3胸椎棘突起|第4~12胸椎棘突起
停止:肩甲棘・肩峰
背中の上部には僧帽筋と広背筋の二つの大きな筋肉があり、これらは上半身で最大の筋肉です。僧帽筋を鍛えると厚みのある上半身になり、広背筋を鍛えると広がりのある逆三角形の身体になります。
僧帽筋は下から、広背筋は上や前から腕を引く作用があります。
⑧腕の前側の筋肉:上腕二頭筋
読みかた:じょうわんにとうきん
英語名称:biceps
部位詳細:長頭|短頭
起始:肩甲骨関節上結節|肩甲骨烏口突起先端
停止:橈骨粗面
腕の前側の筋肉が上腕二頭筋で、俗に力こぶの筋肉とも呼ばれます。この筋肉を鍛えると見た目に逞しい腕になります。肘を曲げる作用があります。
⑦・⑧の筋肉は連動して動くため、上半身の引く作用の筋肉群とも呼ばれています。
なお、さらに詳しい筋肉名称と作用は、下記の筋肉名称図鑑をご参照ください。
▼関連記事
【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)
効率的な一週間の器具なし筋トレメニュー&プログラム
それでは、ここからは、先に解説した全身の主な各筋肉部位に効果的な器具なし筋トレメニューを、一週間の具体的なプログラムを例示しながらご紹介していきます。
各曜日のセット数は体力に合わせて増減していただいて結構ですが、曜日と鍛える部位の組み合わせは、各筋肉の連動性や効率的な超回復を考慮して組んでいますので、そのまま実施されることをおすすめします。
月曜日:上半身の押す筋肉の器具なし筋トレメニュー
①大胸筋には腕立て伏せ
腕立て伏せは、大胸筋を中心とした上半身の押す筋肉全体に効果の高いトレーニング種目です。背すじを伸ばし、手が常に肘の真下にくるように動作してください。
また、身体を押し上げた位置で、やや顎を引くと大胸筋が最大収縮し効果が高まります。
※15回×3セットを行ってください
動画での解説
腕立て伏せは、背すじを真っ直ぐに維持したまま動作を行うのがポイントです。また、腕を押し切った位置で、顎をやや引くと大胸筋が完全に収縮し効果が高まります。
手幅は肩幅よりもやや広くするのが基本ですが、手幅を広げると三角筋に、手幅を狭めると上腕三頭筋への負荷が高まります。
また、強度を上げたい場合は足上げ腕立て伏せを、強度を下げたい場合は膝つき腕立て伏せを行ってください。
動画での解説
足上げ腕立て伏せ(デクラインプッシュアップ)は、足を上げることで上半身に対する負荷を高めるとともに、その軌道から大胸筋上部に効果の高いトレーニングです。
お腹を突き出すフォームになると、せっかくの軌道が一般的な腕立て伏せと同じになってしまうので、やや腰を曲げ気味で行うくらいが適切なフォームです。
【正しいやり方と手順】
①うつ伏せになり、片幅よりやや広く手幅をとって手を床につき、背すじを伸ばし、肩甲骨を寄せて構える
②手の真上に肘がくる位置を保ち、肩甲骨を寄せたまま、お腹を突き出したり腰を曲げたりせずに身体を下ろす
③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま息を吐きながら身体を押し上げる
④肘を伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる
筋力的に通常の腕立て伏せができない方におすすめなのが、こちらの動画のような膝つき腕立て伏せです。背すじを真っ直ぐに維持したまま動作を行うのがポイントです。また、腕を押し切った位置で、顎をやや引くと大胸筋が完全に収縮し効果が高まります。
【正しいやり方と手順】
①うつ伏せになり、片幅よりやや広く手幅をとって手を台につき、背すじを伸ばし、肩甲骨を寄せ、膝を床について構える
②肩甲骨を寄せたまま、お腹を突き出したり、逆に腰を曲げたりしないように気をつけて身体を下ろす
③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま息を吐きながら身体を押し上げる
④肘を伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる
②三角筋にはパイクプッシュアップ
三角筋に効果的な器具なし筋トレがパイクプッシュアップです。腰を大きく曲げ、身体に対して腕を上に押し出す軌道で動作することで三角筋に負荷を加えられます。
※15回×2セットを行ってください。
動画での解説
パイクプッシュアップは大きく腰を曲げた状態で腕立て伏せの動作を行いますが、三角筋に効果がある軌道、すなわち上方へ腕を押し出す軌道で行うことがポイントです。
また、肘が体幹よりも後ろ(背面側)になるフォームだと、肩関節を痛めるリスクがありますので、かならず肘は体幹よりも前側にするようにしてください。
【正しいやり方と手順】
①うつ伏せになり、片幅よりやや広く手幅をとって手を床につき、背すじを伸ばし、腰を大きく曲げ、甲骨を寄せて構える
②手の真上に肘がくる位置を保ち、肩甲骨を寄せたまま、斜め前方に身体を下ろす
③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま息を吐きながら身体を斜め後方に押し上げる
③上腕三頭筋にはダイヤモンド腕立て伏せ
上腕三頭筋に効果的な器具なし筋トレがダイヤモンド腕立て伏せです。親指と人差し指でダイヤモンド形を作ることで、手首に負担がなく、なおかつ上腕三頭筋に最適な負荷がかかる軌道になります。
※15回×2セットを行ってください。
動画での解説
ダイヤモンド腕立て伏せは、親指と人差し指でダイヤモンド型を作って腕立て伏せを行うことにより、上腕三頭筋に効果的な狭いグリップでの腕立て伏せが、手首への負担を抑えて行うことができます。
肘を開き気味に行うと上腕三頭筋短頭(外側)に、閉じ気味で行うと上腕三頭筋長頭(内側)に対する負荷が強まります。
【正しいやり方と手順】
①うつ伏せになり、親指と人差し指でダイヤモンド型を作って手を床につき、背すじを伸ばし、肩甲骨を寄せて構える
②肩甲骨を寄せたまま、お腹を突き出したり腰を曲げたりせずに身体を下ろす
③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま息を吐きながら身体を押し上げる
④肘を伸ばし上腕三頭筋を完全収縮させる
火曜日:体幹の筋肉の器具なし筋トレメニュー
④腹筋にはクランチツイスト
腹筋全体にとても効果の高い器具なし筋トレが、こちらのクランチツイストです。息を吐きながら身体を起こし、一番上で完全に息を吐ききるとともに顎を引き、腹筋群を完全に収縮させましょう。
※20回×3セットを行ってください。
動画での解説
クランチツイストは、できるだけ大きな捻り運動を行い、腹斜筋を最大伸展・最大収縮させるのがポイントです。
また、腹筋運動が苦手な方は、一回の起き上がりに対して片側一回の捻りにとどめ、強度を下げて行ってください。
【正しいやり方と手順】
①仰向けになり、膝を曲げて構える
②息を吐きながら上半身を起こしていき、途中で左右に大きく身体を捻る
③上半身を起こしたら、息を吐ききり顎を引いて腹直筋を完全収縮させる
④ゆっくりと元に戻る
⑤反動を使わないように気をつけて、再び上半身を起こしていく
⑤長背筋にはバックエクステンション
長背筋に効果の高い器具なし筋トレがバックエクステンションです。腰を痛めないためにも、反動を使わずゆっくりとした動作で行いましょう。
※20回×3セットを行ってください。
動画での解説
バックエクステンションは、自宅で器具なしで脊柱起立筋を鍛えられる自重トレーニング種目です。
バックエクステンションはうつ伏せになり、構えます。この時に手の置き方により強度がかわり、手を腰のほうに伸ばすと強度が低くなり、手を前方に伸ばすと強度が強くなります。
標準的な強度で行う場合は、動画のように手を頭の後ろで組んでください。
構えたら、そこから上半身を起こしていきいきますが、腰に負担がかからないように、反動を使わずコントロールした動作で上半身を起こします。
上半身を起こしたら、その位置です一旦静止し、脊柱起立筋を完全収縮させてから元に戻ります。
元に戻ったら、再び上半身を起こしていきますが、勢いを使わずに確実にコントロールした動作で折り返しを行ってください。
【正しいやり方と手順】
①うつ伏せになり、頭の後ろで手を組んで構える
②上半身を起こしていく
③上半身を起こしたら、顎を上げて脊柱起立筋をしっかりと収縮させる
④効かせながら元に戻る
⑤反動を使わずに、再び上半身を上げていく
水曜日:下半身の筋肉の器具なし筋トレメニュー
⑥下半身には自重スクワット
下半身の筋肉に非常に大きな効果がある器具なし筋トレが自重スクワットです。膝を痛めないためにも、膝がつま先より前に出ないように気をつけ、胸を張りやや斜め後ろにしゃがむようにしましょう。
※20回×3セットを行ってください。
動画での解説
自重スクワットの正しいフォームを一言で表現すれば、椅子に座って立ち上がる動作と言えます。そのポイントは以下の通りです。
・胸を張る
・背中を反らせる
・顎を上げる
・膝をつま先より前に出さない
なお、動作がやりにくい方は、手を前に出してバランスをとったり、かかとに薄い板をしいてみるとやりやすくなります。
【正しいやり方と手順】
①足を肩幅程度に開き、背すじを伸ばして構える
②膝がつま先よりも前に出ないように気をつけ、お尻を突き出しながらしゃがんでいく
③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに同じ軌道で立ち上がる
木曜日:体幹の筋肉の器具なし筋トレメニュー
木曜日は火曜日と同じメニューですが、それぞれ若干異なるバリエーションの動画をご紹介しておきます。
④腹筋にはクランチツイスト
⑤長背筋にはバックエクステンション
金曜日:上半身の引く筋肉の器具なし筋トレメニュー
⑦背筋には順手斜め懸垂
僧帽筋と広背筋に効果的な器具なし筋トレが順手斜め懸垂です。懸垂は通常は器具がいりますが、この図のように机を流用して行うことが可能です。
斜め懸垂は、いかに背筋群を完全収縮させて追い込むかが重要で、このためには胸を張り、腕の力ではなく背中の筋力で身体を引き上げることが大切です。
胸を張って、背すじを伸ばして構えたら、腕を引いて身体を引き上げていきますが、この時に肩甲骨を寄せながら動作してください。
肩甲骨を寄せずに動作を行うと、腕の筋力で動作することになり、背筋群まで負荷が届きにくくなります。
そして、身体を十分に引き上げたら、肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させます。この時に顎を上げるような動作を加えると、さらに背筋群が強く収縮して効果が高まります。
※15回×3セットを行ってください。
【正しいやり方と手順】
①肩幅よりも広い手幅でバー(机の縁)をグリップし、背すじを伸ばして構える
②肩甲骨を寄せながら、腰を曲げたりお腹を突き出したりせずに体を引き上げていく
③身体を引き上げたら、肩甲骨を寄せきり、やや顎を上げて背筋群を完全収縮させる
④コントロールした速度で身体を下ろし、反動を使わずに再び身体を引き上げる
⑧上腕二頭筋には逆手斜め懸垂
上腕二頭筋に効果的な器具なし筋トレが、先ほどとは机に対して身体の上下を逆にして行う逆手斜め懸垂です。肩甲骨はよせず背筋群をなるべく使わないことで、上腕二頭筋に対する負荷が強まります。
※15回×3セットを行ってください。
ワンランク上の器具なし筋トレ
ここまでは、初心者の方が簡単に取り組める器具なし自重トレーニングをご紹介してきましたが、ここからはワンランク上の強度の高いトレーニングや、特定の筋肉部位を集中的に鍛えられる種目を、筋肉部位別にご紹介していきます。
上半身の押す筋肉の高強度器具なし筋トレ
大胸筋の高強度トレーニング:ディップス
自重トレーニング種目のなかでも、大胸筋下部に集中的な効果の高い種目がディップスです。器具がなくても、椅子を二つ使うことで代用できます。
動画での解説
ディプスでよくあるケースが「肩が痛い」または「肩に効いてしまう」というものですが、結論から言えば、ディプスは肩の筋肉・三角筋にはほとんど負荷がかからない種目です。
ですので、このようなケースは「フォームが間違っている」から起こる問題です。
肩が痛くなったり、肩に効いてしまう原因としては二つの間違いがあり、一つは「肩甲骨を寄せずに動作をしている」ケースになります。
肩甲骨を寄せずにプレス系の動作を行うと、肩から先行して動くことになり、初動負荷は大胸筋ではなく三角筋にかかります。
全体重がちいさな筋肉である三角筋にかかるのですから、かなりの負荷になってしまいます。
もう一つが「真っ直ぐ下に下がる動作をしている」ケースです。身体を垂直にしたまま身体を下ろすと、肩関節に開き負荷がかかりますので、当然、肩を痛めてしまいす。
身体を下ろす時は、前傾姿勢をとり斜め前に身体を下ろすイメージで行ってください。
また、大胸筋の収縮と首の動きの連動性から、身体を押し上げた位置で、軽く顎を引くようにすると、大胸筋が完全収縮して効果が高まります。
なお、ディップスタンドで行うのが理想ですが、この動画のように、椅子を二つ利用して代用することも可能です。
【正しいやり方と手順】
①デップスバーをグリップし、胸を張り肩甲骨を寄せ、足を浮かせて構える
②肩甲骨を寄せたまま、脇をしめ、身体をやや前傾させて身体を下ろす
③上腕が床と平行になるまで身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま身体を押し上げる
④身体を押し上げたら、しっかりと肘を伸ばし、顎をやや引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる
三角筋の高強度トレーニング:逆立ち腕立て伏せ
逆立ち腕立て伏せは三角筋と上腕三頭筋を高負荷で鍛えられる種目ですが、難易度が高いためパイクプッシュアップ→足上げパイクプッシュアップという段階で練習するのがおすすめです。
また、肩関節に強い負担がかかりますので、肘が体幹より背面側にならないように注意してください。
動画での解説
逆立ち腕立て伏せは倒立した状態で腕立て伏せの動作を行いますが、自立する必要はなく、動画のように壁を利用するのが効率的なやり方です。。
また、肘が体幹よりも後ろ(背面側)になるフォームだと、肩関節を痛めるリスクがありますので、かならず肘は体幹よりも前側にするようにしてください。
【正しいやり方と手順】
①壁などを利用し逆立ちの体勢をとる
②肘が身体の後ろ側に入らないように注意し、身体を下ろしていく
③身体を下ろしたら、肩甲骨をしっかりと寄せ、肘を伸ばして身体を押し上げる
上腕三頭筋に負荷が集中する:ベンチディップス
上腕三頭筋に負荷を集中できる器具なしトレーニングがベンチディップスです。肘をできるだけ閉じて行うことで、効率的に上腕三頭筋に負荷をかけることができます。
器具がなくても、自宅の椅子を二つ流用すれば行うことが可能です。
動画での解説
ベンチディップスは、やや後傾して上腕三頭筋に負荷をかけながら行うのがポイントです。
肘を開き気味に行うと上腕三頭筋短頭(外側)に、閉じ気味で行うと上腕三頭筋長頭(内側)に対する負荷が強まります。
【正しいやり方と手順】
①足を前に伸ばし、肩甲骨を寄せ、手を身体の後ろ側について構える
②身体を真下に下ろしていく
③上腕が床と平行になるまで身体を下ろしたら、肘を伸ばして身体を押し上げていく
④身体を押し上げたら、肘をしっかりと伸ばして上腕三頭筋を完全収縮させる
上半身の引く筋肉の高強度器具なし筋トレ
広背筋側部に負荷が集中する:タオルプル
特別な器具がなくても、図のように自宅にあるタオルを使って広背筋上側部を鍛えることも可能です。
胸を張り、肩甲骨を寄せるとともに、両手を強く外側に向け力を入れ、タオルに常にテンションがかかった状態で引き下げてください。
体幹の高強度器具なし筋トレ
腹筋の高強度トレーニング:ドラゴンフラッグ
ドラゴンフラッグはブルースリー自身が発案・考案者とされる腹筋運動のなかでも最高強度を誇るトレーニング方法です。腹筋群以外にも上半身を引き寄せ固定するため、僧帽筋・広背筋・上腕二頭筋にも効果があります。
動画での解説
腹筋を割るための最強のトレーニング方法と称されるのが、かのブルース・リーが発案したとされる「ドラゴンフラッグ」です。非常に強度の高いトレーニングなので、できるようになるのに努力が必要ですが、厳しいトレーニングである分、その効果も絶大であると世界中のトレーニーから絶賛されています。
ドラゴンフラッグができるようになるためには、腹筋の筋力はもちろん、背中を真っ直ぐに保つための脊柱起立背筋群と下半身を真っ直ぐに保つための腸腰筋群を鍛えて筋力を強くする必要があります。また、動作自体のコツも大切です。
長背筋の高強度トレーニング:バックブリッジプッシュアップ
バックブリッジプッシュアップは、通常の腕立て伏せとは正反対でブリッジを作って行う自重トレーニング方法です。脊柱起立筋を中心とした長背筋群全体に高い効果があります。
下半身の筋肉の高強度器具なし筋トレ
大腿四頭筋に負荷が集中する:シシースクワット
大腿四頭筋を集中的に鍛えることのできる特殊なスクワットがシシースクワットです。慣れないうちは転倒を防ぐため、柱などを軽く保持して行うと安全です。
足は肩幅以上には開かず、膝を並行に保って動作するのがポイントです。
下半身の筋肉の高強度トレーニング:プッシュアップジャンプ
ジャンププッシュアップは、立ち上がってジャンプする動作のなかで下半身全ての筋肉が高強度で鍛えられるとともに、腕立て伏せ動作で大胸筋・三角筋・上腕三頭筋も鍛えることが可能です。
米国式囚人トレーニング
世界最強の自重トレーニングとも呼ばれているのが、アメリカの囚人発祥の筋トレ方法である「囚人トレーニング」です。そのメソッドは、全身を連動性から6つの部位に分け、それぞれを鍛えるBIG6種目を強度別にステップ1~10まで設定し、段階的に肉体を強化していくというものです。
詳しくは、下記の記事に動画とともにまとめましたので、是非ご参照ください。
▼関連記事
【最強の囚人トレーニング】アメリカ式自重筋トレBIG6のステップ別動画解説
身体を鍛えたら食事もしっかりと
筋トレを頑張ったら、それだけで満足せずに成果を出せる食事を摂るように心がけましょう。身体作りは「筋トレ:食事」=「4:6」とも言われるほど食事は大切な要素です。
筋トレ効果を上げる食事メニューに関しては下記の記事をご参照ください。
▼関連記事
【目的別筋トレ食事メニュー例】増量期・減量期の食品と具体的レシピを紹介
この記事を読んだ方におすすめの記事
【自宅筋トレ三大器具&メニュー】女性や初心者でも簡単にできるプログラム
▼さらに詳しい自重トレーニング