腹筋に効果のある腕立て伏せ5種類のやり方を解説します。プッシュアップはそもそも上半身の押す筋肉(大胸筋・三角筋・上腕三頭筋)を鍛える自重トレーニングですが、やり方によっては体幹部分に効かせることも可能です。
腹筋の構造と作用
腹直筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋の四層構造
腹筋群は表層から順に、腹直筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋の四層構造をしており、その作用は以下の通りです。
①腹直筋(Rectus abdominis)
体幹の屈曲・回旋・側屈および腹圧加圧
②外腹斜筋(Abdominal external oblique muscle)
肋骨および胸郭の引き下げ・脊柱の屈曲・骨盤の引き上げ
③内腹斜筋(Abdominal internal oblique muscle)
外腹斜筋の補助
④腹横筋(Transversus abdominis muscle)
下位肋骨の引き下げおよび腹圧上昇
・Wikipediaによる腹筋群に関する記載
腹筋とは、4つの部位で構成されており、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋で成り立っている。
腹直筋(ふくちょくきん、Rectus abdominis)は、腹部の筋肉のうち前腹壁の中を走る前腹筋の一つ。体幹部の屈曲や回旋、側屈に関与し、呼吸にも寄与している。
外腹斜筋(がいふくしゃきん)は、腹部の筋肉のうち腹壁外側部を走る側腹筋の一つ。肋骨とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる作用がある。
内腹斜筋(ないふくしゃきん)は、腹部の筋肉のうち腹壁外側部を走る側腹筋の一つ。外腹斜筋と同様に、肋骨とともに胸郭を引き下げ、脊柱を曲げると同時に、骨盤を引き上げる作用がある。
腹横筋(ふくおうきん)は、腹部の筋肉のうち腹壁外側部を走る側腹筋の一つ。内腹斜筋の深層に存在し、下位肋骨、鼠径靱帯、腸骨稜、胸腰筋膜を起始とし、水平に外側に向かって走り、腱膜に移行して腹直筋鞘に付着する。いわゆるインナーマッスルの1つ。下位肋骨を下方に引き、腹圧を高める作用がある。
それでは、次の項目では腹筋に効果のある腕立て伏せのバリエーションを強度順にご紹介していきます。
腹筋に効く5種類の腕立て伏せ
初心者むきのフロントプランク
フロントプランクは、腕立て伏せのバリエーションで体幹トレーニングにも分類される種目です。手のかわりに肘をつき、上半身の筋肉への負担を軽くすることで腹部にじっくりとした静的負荷を加えることができます。主に腹直筋・腹横筋に効果があります。
まずは30秒静止を目標に取り組み、最終的には2分静止を1セットの目安にするとよいでしょう。
腹斜筋に効果のあるサイドプランク
フロントプランクを横向きにしたサイドプランクも比較的強度の低いやり方で、主に腹斜筋(内腹斜筋・外腹斜筋)に効果があります。
こちらも、30秒静止を目標に取り組み、最終的には2分静止を1セットの目安にするとよいでしょう。
やや難易度が高いT-プッシュアップ
T-プッシュアップは体幹を捻る動作を加えた腕立て伏せの種類で、主に腹斜筋に有効です。
腕を伸ばし、大きな動作をするようにすると効果が高まります。
腹直筋に効果が大きいスパイダーマン腕立て伏せ
まるでスパイダーマンのように手足を使うことから名前のついた腕立て伏せは、上半身だけでなく、脚を折り曲げる動作のなかで腹直筋にも高い負荷がかかります。
やや上級者むけの腕立て伏せと言えるでしょう。
腹斜筋に効果が大きいグラスホッパープッシュアップ
グラスホッパープッシュアップは、大きく下半身を捻る動作のなかで、腹斜筋に大きな効果があります。
また、腰まわりの筋肉である回旋筋にも有効です。
さらに多くの腕立て伏せバリエーション
自宅で簡単にできる腕立て伏せはその種類やコツ・正しいやり方・呼吸方法・回数設定を知ることで、効果的に大胸筋や腕の筋肉を鍛えられます。下記の記事では、その正しいやり方と50種類ものバリエーションをご紹介しています。