筋トレは毎日やっていいのでしょうか?
結論から言えば、筋肉の持つ「超回復」という特性と筋肉部位ごとの回復時間を考慮し、2~3日の間隔を開けるのがベストです。
超回復理論に基づいた筋トレの頻度
超回復とは?
筋力トレーニングを実施すると、レジスタンス運動によって筋繊維は微細な裂傷を受け、その回復には数日を要します。そして、数日の回復期間の後、筋繊維はトレーニング前よりも強く太くなって回復します。これを「超回復」と言い、超回復を計画的に繰り返すことで筋力を向上させていくのが筋トレの基本的な考え方です。
一部ネット情報には「超回復に科学的根拠はない」という記載も散見されますが、実際には厚生労働省も認めている理論ですので、筋力トレーニングは超回復理論にのっとった実施が望ましいでしょう。
”筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。(厚生労働省|e-ヘルスネット)”
▼厚生労働省公式ページ
筋肉部位ごとの超回復期間
筋トレによってダメージを受けた筋繊維の超回復期間は、その部位によって長さが異なります。また、年齢・性別によっても回復速度は異なりますが、おおよその目安(20~30代男性基準)は以下の通りです。
・大胸筋:48時間
・三角筋:48時間
・上腕三頭筋:48時間
・僧帽筋:48時間
・広背筋:72時間
・上腕二頭筋:48時間
・腹筋群:24時間
・脊柱起立筋:72時間
・大臀筋:48時間
・大腿四頭筋:72時間
・ハムストリングス:72時間
・前腕筋群:24時間
・下腿三頭筋:24時間
筋トレの適正頻度と部位分割法
超回復理論および筋肉部位ごとの回復期間を考慮すると、1日に全身をトレーニングする方法ですと週に1~2回の筋力トレーニング実施が限界となります。
そこで、効率的に筋力トレーニングを行っていくために考案されたメソッドが部位分割法=スプリットトレーニングと呼ばれる手法で、全身の筋肉をその連動性からいくつかのグループに分け、一週間をかけてローテーションで筋トレを行うという方法です。
具体的には以下のようになります。
週2回のトレーニングの場合
①上半身と下半身の押す動作の筋肉
②上半身と下半身の引く動作の筋肉
※腹筋運動は毎回行う
▼詳細記事
週3回のトレーニングの場合
①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の押す動作と引く動作の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉
※腹筋運動は毎回行う
▼詳細記事
週4回のトレーニングの場合
①上半身の押す動作の筋肉
②下半身の引く動作の筋肉
③上半身の引く動作の筋肉
④下半身の押す動作の筋肉
※腹筋運動は毎回行う