筆者の運営するジムのラットマシンのワイヤーが切れたので交換しました。ケーブルマシンのワイヤー交換の方法を写真つきで解説するとともに、そのポイントやおすすめのアイテムもご紹介します。また、あわせて家庭用・ホームジム用ケーブルマシンの弱点であるプラスティック滑車の金属製ベアリング滑車への交換についても解説します。
ワイヤーはケーブルマシンの消耗品
切れたら自分で交換するのがリーズナブル
先日、当ジムで5年以上使用しているラットマシンを所属選手が使用中に、ワイヤーが切れるという出来事がありました。ワイヤーはケーブルマシンの消耗品ですので、いつかは切れます。選手に怪我が無くて幸いでした。
なお、筆者の運営するジムで使用しているラットマシンは、こちらのマーシャルワールド製のものをジムレベルで使用できるように、床にアンカーボルトを打ち、そこから三点に金属チェーンをターンバックルで張って強度を補強しています。所属選手が長年酷使していますが、滑車やワイヤーといった消耗部品を除き、全く壊れる気配もないのでかなりおすすめです。
話は若干それましたが、ワイヤーは消耗品なのでいつかは切れますが、メーカーに純正品を発注すると割高になります。もし、ワイヤーが切れた場合は、自分でワイヤーと関連部品を購入して交換するのがリーズナブルです。また、純正品よりも太いワイヤーに交換することで、よりマシンの耐久性・強度を上げることも可能です。
ケーブルマシンの滑車交換
金属製ベアリング滑車がおすすめ
家庭用やホームジムのケーブルマシンの最大の弱点は、標準装備のプラスティック滑車の破損です。当ジムには全国区の選手も多く在籍しており、100kg前後のラットプルを行うこともあるため、プラスティック滑車ではあっという間に壊れてしまいます。
ですので、最初に滑車が壊れたとき(使用開始から数ヶ月時点)にすでに滑車は交換してありますが、今回のワイヤー交換作業で滑車を取り外しましたので、ついでにご紹介しておきます。
写真の左のものが、標準装備のプラスティック滑車です。そして、右のものが独自に交換した金属製ベアリング滑車です。左のプラスティック滑車は直径9cm、右の金属製ベアリング滑車は直径7cmですが問題なく稼動しています。
なお、標準装備の滑車よりも直径の大きなものは、マシン本体に干渉してしまう可能性が高いので、やや小さめの金属滑車を選ぶことがポイントですが、事前に実機で十分に確認してください。
交換する箇所は、ラットマシンの場合であればワイヤーの向きを90度変換する二箇所で十分で、その他の中間補助滑車には負荷がかかりませんので、プラスティック滑車のままでも大丈夫です。
HHH 強力型滑車用シーブ 75mm K75
なお、筆者の運営するジムで実際に使用している金属製ベアリング滑車が上記のものです。ホームセンターなどではあまり見かけませんので、ネット入手がよいでしょう。
それでは、続いて実際のワイヤー交換の手順を解説していきます。
ケーブルマシンのワイヤー交換のやり方
必要な部品・ワイヤー・ワイヤークリップ・涙滴環
今回のラットマシンワイヤー交換で準備した部品が写真のものです。
まずは、ワイヤーですが標準装備の4mm径にかわり、6mm径のものを準備して強度アップを図りました。
そして、大切なポイントですがワイヤーを輪にしてそのまま使用すると、かなりのスピードで輪の部分が磨耗していきます。涙滴環と呼ばれる涙型の金属部品を内側にはめ込み、ワイヤー本体がマシンの取り付け器具に直接当たらないようにします。
最後に、ワイヤーを固定するのに必要なのがワイヤークリップです。一つでも十分に止まりますが、安全・保険的な意味で二箇所止めをおすすめします。
なお、涙滴環、ワイヤークリップともにワイヤー直径に適合したサイズを選定することは言うまでもありません。
ワイヤーの止め方
ワイヤーのとめ方はいたって簡単ですが、先にワイヤークリップを通してから作業を始めることをおすすめします。
ナットを全て外せば、後からでもクリップできますが、手間な上に新品のワイヤーは曲げに対して強い反発力があるので、片手で涙滴環を押さえつけながらワイヤークリップのナットをはめていくのは想像以上に大変です。
無事に交換が終了しました。むこう10年くらいは切れることはないと思います。
ケーブルアタッチメントについて
ケーブルマシンのアタッチメント(ハンドル)には数多くの種類があり、どれがどの筋肉部位に効果的なのか、わかりづらいかと思いますが、主なケーブルアタッチメントの種類とトレーニング種目別の使い方を下記の記事で解説しています。