ネット上でよく見受けられる疑問が「ダンベルカールは何kgで何回やればいいですか?」ということですが、ダンベルカールの重量と回数は、そのトレーニング目的に応じて負荷設定を変える必要があります。
筋繊維タイプと重量負荷設定
筋肉を構成する筋繊維には、大きくは持久筋(TYPE1)と瞬発筋(TYPE2)に分けられます。さらに瞬発筋(TYPE2)は瞬発筋(TYPE2a)と瞬発筋(TYPE2b)に分けられ、この三種類の筋繊維は運動の特性によって使い分けられており、それは以下の通りです。
①持久筋(TYPE1):1分以上の持続的な運動
②瞬発筋(TYPE2a):30~60秒の長めの瞬発運動
③瞬発筋(TYPE2b):30秒以内の短く強い瞬発運動
バルクアップ筋トレにおいて、ダンベルカールでターゲットにするのは、③速筋繊維TYPE2bではなく②速筋繊維TYPE2aです。
前者の筋繊維は高重量が扱えるダンベルローイングなど複合関節種目で背筋群とともに上腕二頭筋トレーニングし、そのあと、後者の筋繊維を単関節種目のダンベルカールで仕上げていくのが、上半身の引く筋肉のトレーニングの定石です。
このため、ダンベルカールの適正な重量設定は、少なくとも10回以上、できれば15回の反復動作ができる重さであると言えます。
ダンベルカールのやり方と有効なフォーム
上腕二頭筋のダンベルトレーニングとして基本中の基本となるのがダンベルカールです。両手を同時に挙上してもかまいませんが、画像のように片手づつ交互に動作する方が、より上腕二頭筋に意識を集中できます。
ダンベルカールを行うときに、肩関節を動かしたり、上半身を反らせてしまうと負荷が僧帽筋に逃げてしまいます。しっかりと肘の位置を固定し、肘から先だけで効かせるようにしてください。
また、ダンベルを下ろす時にウエイト負荷に耐えながら動作すると、上腕二頭筋にエキセントリック収縮(伸張性収縮)がかかり、筋肥大に有効です。
なお、ダンベルカールの各バリエーションのやり方に関しては下記をご参照ください。