画像引用:https://www.daito.ac.jp/cross/demand/pamphlet.html
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3回生に進学したハヤテは、所属する大学のテコンドー部の主将となり、また、大学の入学案内パンフレットにも掲載されるなど、スポーツ奨学生としての責務を果たしつつ、いよいよ東京五輪日本代表選考会へ向かっていきます。
小さい頃からの夢であった五輪出場のために、本来の階級である63kg級から68kg級に階級アップをすることになりますが、その転換対応は大変だったようです。
※五輪では63kg級は68kg級に統合されるため。
63kg級では長身で、彼自身得意なアウトレンジ・カウンタースタイルでの戦い方が使えますが、68kgになると対戦相手は一回り大柄、当然、身長やリーチも長くなりますので、戦い方を180度転換しないといけません。
大学生にとって、東京五輪の日本代表一次選考会となったのが全日本学生選手権で、上位二名が二次選考会に進出できます。
同大会の68kg級には、当時国内最強とされる五輪出場最有力選手がおり、トーナメントの決勝まで当たらないことを祈るばかりでしたが、同選手とハヤテはトップシードとなり対決は決勝戦となりました。
また、全日本学生選手権では、ハヤテの所属する大学は団体4連覇中で、史上初となる5連覇への挑戦などもあり、個人だけではなく部全体のことも大変だったようです。
そのような状況の中、大会はハヤテの選手宣誓で始まりました。
※動画にはKO・ダウンシーンが含まれますので、苦手な方はご注意ください。
試合開始。
準々決勝までは全てコールドで勝ち上がり、新しい攻撃的接近戦スタイルもまずまず自分のものにできているかなと感じました。
準決勝では、もともと同じ63kg級だった全日本&全日本学生メダリストと対戦、この一戦が二次選考進出を決める試合となりました。
お互いの意地がぶつかる乱打戦になりましたが、やや優勢に試合を進めた中盤、ハヤテの左ハイが直撃、相手からダウンを奪います。
かなり効いたようで、そのまま一気に点差を離し、最終ラウンドで再び左ハイ直撃、勝利しました。
決勝は国内最強とされる相手に善戦し、ラスト数秒で3点差、最期に放った同点の右半月蹴りは直撃するも、試合カウント0秒と同時ヒットで無効、敗退となりました。
画像引用: https://www.daito.ac.jp/sports/news/details_28275.html
なお、団体戦では5連覇を果たしました。
激戦を制し、東京五輪日本代表二次選考会に進出したハヤテでしたが、足首に歩けないほどの痛みが発生し、受診したところ剥離骨折、二次選考会までの2ヶ月のうち1ヶ月を松葉杖で過ごし、なんとか試合には出場しましたが、まだ足が使える状況ではなく、一回戦敗退。
彼の幼い頃からの夢は、ここであっけなく終焉を迎えました。