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夏の全日本ジュニア敗退により、冬の全日本選手権出場権を逃したハヤテが臨んだのは、秋の東日本地区大会でした。
全日本選手権の出場権は、全日本ジュニア上位二名、全日本大学生上位二名、西日本地区大会三位以内、東日本地区大会三位以内の12名に加え、前年度全日本選手権メダリスト四名の合計16名です。
ハヤテが全日本選手権に出場するためには、東日本地区大会三位以内の戦績が必要でした。
高校一年生は、まだ身体が大人になりきっていないので、リスクのある一般部門の東日本地区大会への出場を見送る高校生選手も少なくないのですが、ハヤテの強い意向で出場することにしました。
出場申込書の免責同意書面に保護者印を押すのが、いつになく緊張したのを覚えています。
試合開始。
僕の心配をよそに、二回戦・準々決勝と右拳撃と左ハイキックを主体に勝ち進みました。
準決勝の相手は、この年の台風の目となった高身長の大学生選手でした。
まともに蹴りあえば、リーチの差がありすぎるので拳撃主体の戦法をとるようにしました。
かなり強烈なパンチも決まりましたが、結果は惨敗。
まだまだ課題が残る結果でしたが、東日本地区大会三位となり、冬の全日本選手権への出場権を獲得しました。
最年少での全日本選手権出場ということもあり、地元では体育表彰もしていただき、夏の全日本ジュニアで失ったものを全て取り戻したハヤテでした。
なお、全日本選手権では大学生選手相手に善戦しましたが初戦敗退でした。
この試合では、僕がセコンドに入りましたが、試合終了後、「ここまで連れてきてくれてありがとう」と彼に言ったのを覚えています。