筋トレNG食品のように言われるカップ焼きそばやインスタント袋麺ですが、筋肥大に必要なカロリーを十分に含んでいますので、タンパク質食品さえ上手く追加すれば、非常に優秀なバルクアップの食事になります。その具体的な調理例もご紹介します。
筋肉肥大に必要な栄養
タンパク質とその二倍の炭水化物
筋トレをして筋肥大していく場合、「タンパク質をたくさん摂る」ことばかりが着目されますが、実際、それだけでは不十分です。
タンパク質は筋トレでダメージを受けた筋繊維の超回復のための原材料のようなもので、筋肥大を狙う場合、1日に体重1kgあたり2~3gの純タンパク質(肉類換算10~15g)が必要になります。標準体型の体重70kgの男性の場合、およそ700g~1000gのタンパク質食品の摂取が必要です。
タンパク質は摂取すると、胃腸でアミノ酸に分解された後、人間のタンパク質構造に再構築され筋肉になりますが、この行程では想像以上にカロリーが必要となります。タンパク質は、それを分解・同化する燃料(カロリー)があってはじめて筋肉になるのです。
なお、タンパク質を分解・同化するために必要なカロリーは、摂取したタンパク質の二倍の熱量が必要で、タンパク質1g(純蛋白)は4kcal、燃料となる炭水化物も1g4kcalです。
極端な話、タンパク質だけの食事をした場合、一日に900g(純蛋白180g)ものタンパク質食品を摂取したとしても、そのうちの2/3以上は燃料としてカロリー消費されるので、最大でも300g(純蛋白60g)しか筋肉の合成には使われません。
実際、タンパク質は燃料としては非効率なので、活用されるタンパク質量はさらに少なくなるでしょう。これでは、とても筋肥大などできず、現在の筋量を維持するだけで精一杯の状態になります。
そこで、筋肥大に絶対的に必要となるのが、カロリー源としての炭水化物で、一日に900g(純蛋白180g)のタンパク質を摂取する場合は1800g(純炭水化物360g)=1440kcalが必要となります。
タンパク質をこれだけ摂取するのも大変ですが、炭水化物をさらに倍量摂取するのも、食が細い人には相当大変なことです。そこで、活躍するのがカップ焼きそばや袋麺なのです。
カップ焼きそば&袋麺のカロリー
一食120g分に含まれる栄養素
カップ焼きそばや袋麺・一食120g分に含まれるカロリーと栄養素は以下の通りです。
エネルギー:523kcal
タンパク質:10.08g (40.32kcal)
脂質 :22.68g (204.12kcal)
炭水化物:69.72g (278.88kcal)
ここから、麺に含まれている植物タンパク質のカロリーを除くと、およそ480kcalとなり、筋肥大を狙う場合には一日三回食べても問題ないことが理解いただけると思います。
もちろん、十分なタンパク質食品を摂取することが前提ですので、次の項目では、具体的な調理例をご紹介します。
栄養素バランスを筋トレに最適化したカップ焼きそば
焼きそばUFOの場合
焼きそばUFOの筋トレ最適化例がこちらで、カップ焼きぞばに脂身の少ない豚もも肉200gと野菜類を追加して、ジャンクフードから筋トレ向き食事メニューにしました。
こちらが、焼きそばUFOに筋トレ最適化を行った具体例で、タンパク質:筋肉合成カロリーが1:3となっています。
ペヤング焼きそばの場合
ペヤング焼きぞばも同様に、赤身牛肉200と野菜類を追加して筋トレに最適な食事にしました。
こちらが、その実際の調理例で、こちらの栄養素バランスも筋トレ筋肥大に最適な、タンパク質:筋肉合成カロリー=1:3となっています。
タンパク質を強化したインスタント麺調理例
インスタント焼きそばの場合
こちらが、もっとも簡単なインスタント焼きそばのタンパク質強化方法です。調理例では、アミノ酸スコアも考慮して、牛肉と鶏肉のダブルステーキのせとなっています。
インスタント袋麺の場合
インスタント袋麺の場合、これらの調理例のように肉類+玉子というのが簡単でおすすめです。
インスタント麺=筋トレに悪い食べ物という固定概念を捨て、タンパク質強化をして有効利用していきましょう。
また、どうしてもカロリーが気になるという方は、麺だけ別のお湯で茹でて湯切りし、スープは新しいお湯で作ることで、麺に含まれる脂質を大幅にカットすることが可能です。
カップ焼きそばの具体的な料理レシピ
タンパク質を追加して優秀な筋肉飯に
これまで筆者が実際に作ってきた、バルクアップ筋トレに最適なカップ焼きそばの具体的レシピをご紹介します。画像をクリックすると各レシピ記事に移動します。
コンビ二サラダチキンに筋肉合成カロリーを追加し、なおかつ美味しくいただける「サラダチキン焼きそば」の作り方をご紹介します。
筋トレをしても筋肥大しにくい体質の方にとっては、ペヤング焼きそばのような高カロリーフードが筋肉合成カロリーとして非常に有効な場合もあり、実際にオフシーズンのボディービルダーのなかには、このようなインスタント麺をあえて食べてバルクアップする人も少なくありません。
ペヤングに代表されるカップソース焼きそばは、筋トレにとって最も良くない食品に分類されることが多い、いわゆるジャンクフードの王様的存在です。
バルクアップ筋トレ後の筋肥大食事メニューとして最適な、タンパク質を強化したペヤングカップ焼きそばをご紹介します。
焼きそばの具体的な料理レシピ
時間があるときは蒸し焼きそば料理がおすすめ
今回は、カップ焼きそば&袋麺を筋トレ向きにする方法をご紹介しましたが、時間に余裕のあるときは蒸し焼きそばでさらに筋トレ効果の高い本格的料理を作ることをおすすめします。