
バーベルスクワットは下半身全体を鍛えるのに最適なウエイトトレーニングで、その効果の高さは「キングオブトレーニング」と呼ばれるほどです。
今回は筋トレとしてのバーベルスクワットの基本知識だけでなく、パワーリフティング競技の種目として、一つの壁である200kg挙上を達成するためのフォームおよび回数・セット数などメニューの組み方を、パワーリフティング元全日本王者の奥谷元哉さまに客員執筆していただきました。
バーベルスクワットが効果のある筋肉
大腿四頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:だいたいしとうきん
英語名称:quadriceps
部位詳細:大腿直筋|外側広筋|内側広筋|中間広筋
起始:腸骨下前腸骨棘・寛骨臼上縁|大腿骨大転子外側面・転子間線・殿筋粗面|大腿骨粗線内側唇|大腿骨前外側面
停止:膝蓋骨上縁・脛骨粗面|膝蓋骨上外側縁・頸骨粗面|膝蓋骨上内側縁・脛骨結節|膝蓋骨・頸骨粗面
まず、バーベルスクワットの主働筋である大腿四頭筋に対して効果的です。
ハムストリングスの英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:はむすとりんぐす
英語名称:hamstrings
部位詳細:大腿二頭筋長頭|大腿二頭筋短頭|半膜様筋|半腱様筋
起始:坐骨結節|大腿骨粗線外側唇・外側筋間中隔|坐骨結節|坐骨結節内側面
停止:腓骨頭|腓骨頭|脛骨内側顆・斜膝窩靭帯|脛骨粗面内側
バーベルスクワットは、大腿四頭筋の拮抗筋で太もも裏側二位置する膝関節を屈曲させる作用のあるハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)に対しても大きな効果的です。
特に、しゃがむ動作をゆっくり行うと刺激がハムストリングスに集中します。
臀筋群の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:でんきんぐん
英語名称:gluteus muscles
部位詳細:大臀筋|中臀筋|小臀筋
起始:腸骨稜・腸骨翼|腸骨翼殿筋面・腸骨稜|腸骨翼
停止:大腿筋膜外側部・大腿骨粗面|大腿骨大転子尖端|大腿骨大転子前面
また、バーベルスクワットは股関節を伸展させる作用のある臀筋群(大臀筋・中臀筋・小臀筋)に対しても効果的です。
特に、立ち上がった時に両膝を伸ばし、かかとを浮かせて臀筋群を最大収縮させる意識で行うと効果が倍増します。
下腿三頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

読みかた:かたいさんとうきん
英語名称:triceps muscle of calf
部位詳細:腓腹筋外側頭|腓腹筋内側頭|ヒラメ筋
起始:大腿骨外側上顆|大腿骨内側上顆|腓骨頭・脛骨後面
停止:踵骨隆起|踵骨隆起|踵骨隆起
さらに、バーベルスクワットは二次的にふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋や、股関節を屈曲させる作用のある腸腰筋群、股関節を内転させる内転筋群にも効果的です。
これら下半身の筋肉全てに効果があることが、バーベルスクワットがキングオブトレーニングと呼ばれる所以です。
バーベルスクワットの基本的なフォーム


スワット系種目の基本的なフォームを図解したのがこちらです。バーベルスクワットはリスクの低くない種目ですので、特に初心者の方は、まずはこの図を参考に基本的なバーベルスクワットを行ってみてください。
なお、危険防止のため、バーベルスクワットはくれぐれもセーフティーバーを装備したスクワットラックやパワーラックで行うことを推奨します。
【奥谷元哉さま執筆ここから】
バーベルスクワット200kgの壁
BIG3で最も高い壁となる

BIG3の壁として、ベンチプレス100kg、デッドリフト200kgをこれまでに執筆しましたが、バーベルスクワット200kgがこの中では最も難しいのではないかと考えています。まんべんなく全身をウェイトトレーニングした場合、ほとんどの方にとってBIG3の重量はデッドリフト>バーベルスクワット>ベンチプレスの順となります。まれにデッドリフトとバーベルスクワットの順番が逆転される方がいらっしゃいますが、おおむねこのとおりです。
ここに2018年2月に沖縄で行われましたジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会(ノーギアパワーリフティングの全国大会)の結果があります。
http://www.jpa-powerlifting.or.jp/2015/wp-content/uploads/2017/02/20180210-11_JCPL_Result.pdf
男子59kg級のスコアに注目してください。日本でも有数のトップ選手でさえ59kgという体重の制限がある場合においてはバーベルスクワット200kgを失敗しています。逆に、ベンチプレスの100kgとデッドリフトの200kgは59kgという体重制限があっても表彰台クラスの選手であれば容易に突破しています。
さらにページをスクロールしていただき、66kg級、74kg級と進めてみてください。74kg級までくると一気に200kgを突破する選手が増え、200kgは全国大会では全く通用しない数字であることがわかります。
バーベルスクワット200kgの二つの壁

バーベルスクワット200kgの壁を語るには2つの難しさがあります。
①BIG3の中でバーベルスクワットが最も体重が相関する
体重が重くなればなるほど高重量を挙げるには有利となります。単純に200kg超えを目指される方は少なくとも70kg以上の体重を、できれば80kgまで増量されたほうが短期間でこの壁を突破できるようになります。
②どこまでしゃがむかの基準によって挙げられる重量が大幅に変わる
ベンチプレス、デッドリフトでも書きましたが、どこまでしゃがんだらOKであるかの基準を決めないと使用重量の増加にともない、どんどんしゃがみが浅くなってしまいます。パワーリフティングの試合に出場される方は膝とヒップジョイントが入れ替わるまでしゃがむ必要があります。パワーリフティングに出場されない方はそこまでしゃがむ必要はありませんが、動画を撮影して脚が地面と平行までしゃがむなどの基準を自分自身で決めないと、どんどんしゃがみが浅くなり、200kgを持って身体をゆすっているだけということになりかねません。これでは200kgを突破したとは胸を張って言えないでしょう。
重量を挙げるためのバーベルスクワットのフォーム

バーベルスクワットのフォームにはいくつかのパターンの組み合わせがあります。恐らくこのブログに来られている方は「正解」だけが欲しいのだと推察しますが、個人の体型、柔軟性、筋力バランス、負傷箇所の違いがあるため唯一解というのは存在しません。ある程度の傾向は書きますので自分自身の身体で試しながら取捨選択を行ってください。
バーベルを握る手幅とグリップ
バーベルを握る手幅は肩及び背中周辺の筋肉量と柔軟性によって変わります。大まかな傾向としましては、体重が増えるほど手幅が広くなります。
狭い握り幅

握った手の指が全て81cmラインより内側です。女子のパワーリフティング選手であれば肘が体側に着くくらいまで狭くなりますが、私の柔軟性ではこれが限界です。
体幹を意識的にしめることによる安定感が得られますが、扱う重量が重くなるとシャフトのしなりと振動の影響をうけやすいです。
やや広い握り幅

81cmラインに対して中指から人差し指、体型によってはさらに外側くらいの握り幅です。
恐らく、多くの方にとってバランスの良い握りやすい手幅です。81cmラインをどの指で握るかの微調整は必要です。一番、負担のないところが正解です。
広い握り幅

ラックよりも完全に外側を握ります。体重120kg以上の重量級のパワーリフティング選手で多く見られる手幅です。軽量級の私がやってもこのとおりさまになっていません。この手幅を安全に行うためには画像のようにラックが内側に倒れるパワーリフティング公式大会専用のラックが必要です。一般的なパワーラックでもできなくはないですが、バーベルをラックに戻す時に指をはさまないように慎重に置く必要があります。
グリップについて

サムアラウンドグリップとサムレスグリップがあります。どちらを試しても差が分かりにくい場合はサムアラウンドの方が良いです。
バーベルシャフトを乗せる箇所
バーベルシャフトの乗る位置が相対的に高い位置にあるのがハイバー、低い位置にあるのがローバーと呼ばれています。
ハイバー

僧帽筋にバーベルシャフトを乗せています。
ローバー

僧帽筋と三角筋の間にバーベルシャフトを乗せています。
極端なローバー

三角筋の上にバーベルシャフトを乗せています。これ以上低い位置に乗せるのはシャフトが転がりやすくなるためかなり上体を前傾させないとシャフトの位置を維持できなくなります。
ハイバーが良いか、ローバーが良いかはバーベルスクワットフリークの間では長年論争となっています。
負荷分散と使える筋群の増加から重いバーベルスクワットを挙げるにはローバーの方が有利とされています。
しかしながら、実際にはハイバーでバーベルスクワットが強いパワーリフティング選手もいます。
ハイバーが得意な人は身体の前面の筋群の出力が相対的に高いです。
ローバーが得意な人は身体の後面の筋群の出力が相対的に高いです。
動作は異なりますが、レッグエクステンションが得意な方はハイバー、レッグカールが得意な方はローバーのイメージです。
ローバーの方が負荷を分散させやすい利点はありますが、しゃがんでいくとともに前傾がハイバーよりも強く入ります。特に股関節周囲が硬い場合はさらに膝から前に崩れやすいです。崩れると膝や腰への負担が増大しますので負荷を分散させた意味がなくなります。
どちらが有利という情報にとらわれず、重量を積んでも動きに違和感が少ない方が正解でバーベルシャフトを乗せる位置はその感覚に従って都度微調整が必要です。
足幅(スタンス)
ナロースタンス


肩幅くらいの足幅です。大腿四頭筋が強い方が好まれます。大腿四頭筋を重点的に鍛えたい時にも行います。
ミディアムスタンス


肩幅よりやや広めの足幅で多くの方がこの足幅です。実際にこのスタンスが負荷も分散しており、ボトムまでしゃがみやすいです。さらにつま先の角度によっても微調整が可能です。
ワイドスタンス


ミディアムよりもさらに足幅が広いスタンスです。大腿二頭筋、大殿筋、脊柱起立筋などの身体の後面(背部)の筋群の出力が高い方が好むフォームです。極端なローバーとも組み合わせられることが多いです。
難しい点はパワーリフティングのバーベルスクワットの基準までしゃがむためにはかなりの柔軟性が必要になります。
私もこの上記の写真のために行ってみましたが、どうしてもしゃがみが入りませんでした。
スタンスを決めるまでの歩数
3歩以内でスタンスを決めるのが目標です。
2歩でスタンスを決めるのが理想ですが、重量が重くなればなるほど、スタンスが広くなればなるほど難しく、2歩で決められるのはパワーリフターのトップ選手でもかなり運動センスが良い人です。ほとんどいません。
全国規模大会で表彰台を争うパワーリフターの多くが3歩でスタンスを決めています。1歩目でうしろにさがりながらスタンスの位置へ、2歩目でもう片側のスタンスの位置を決めます。3歩目で1歩目の足位置の微調整を行い、スタンスが完全に決まります。
4歩目を歩いてしまうときは調整をミスした時です。こういう時はスタンスがうまくきまりきらない可能性が高く、ラックに一旦戻して仕切り直すのも良いかもしれません。
パワーリフティングの審判をしていて感じるのがスポーツクラブで練習されている方ほど歩数が多い傾向にあります。バーベルスクワットラックの構造上の問題でたくさん歩かなければいいけない場合を除き、少ない歩数で決めた方が特に高重量のときには無駄な体力を使わなくてすむため効果的です。
バーベルスクワットの動作ポイント
しゃがみはじめの意識

初動でお尻を後方に引く

初動はまっすぐ下ろし始める
安定感を持ってしゃがめる方を選択してください。
あまり後ろに引きすぎるとパワーリフティングのルールで白がもらえるところまでしゃがむことが難しくなります。
しゃがみの基準
パワーリフティングの基準

脚の付け根(ヒップジョイント)が膝の上部よりもさがるまでしゃがむ。
真横、または真後ろから撮影しますと、よく分かります。
同じバーベルスクワットをそのままサイドレフリーの位置から見た場合

ルール上はこれで白ですが、際どいしゃがみの深さで審判によっては赤(失敗判定)がつくこともあります。競技ではボトムの切り返しで止まることはありませんので一瞬の切り替わりが審判の角度によっては見きれない事があるからです。特に、私のこのフォームのように前傾が深いタイプほどヒップジョイントと膝の入れ替わりが分かりにくくなるので注意したいところです。
パワーリフティングの試合に出ないトレーニング愛好家の方はここまでしゃがむ必要はありません。
ただ、一定の位置から撮影するか誰かに見てもらうかをして自分で決めたしゃがみの基準まで毎回しゃがむようにしましょう。
この基準が曖昧だと重量をつむごとにどんどん浅くなり、最終的には膝だけ曲がるという全く別物のバーベルスクワットになってしまいます。
切り返しの方法
これは私が試合でのパワーリフターを観察していて感じた大まかなタイプ分けです。
切り返し付近までほぼ等速でしゃがみ、切り返し付近でスピードを上げ、一瞬だけバウンドさせるように切り返すタイプ
昔からのフルギアの選手に多いです。最小限の起動ではっきりとヒップジョイントの切り替わりを見せたいという考え方に基づいています。
勢いよくしゃがみしゃがんだ勢いを使ってそのまま切り返すタイプ
このタイプも切り替わる瞬間がはっきりと見えます。しかし、かなりの股関節周囲、膝関節周囲の柔軟性を要求されます。
勢いが切り返しに近づくにつれて失速し、そのまま切り返すタイプ
切り替わりが分かりにくく競技では不利なタイプです。しかし、競技選手でもこのタイプが最も多く感じます。競技に出ない方であれば勢いを使わない分、怪我のリスクを避けられるメリットがあります。
切り返しで上背を立たせることにより、きっかけを作り切り返すタイプ
立ち上がりの前傾を嫌う選手、背部が強い選手に見られる切り返し方です。
目線と鏡

これは競技に出るか出ないかで大きく変わります。
まず、競技に出ない方は鏡を使ったバーベルスクワットをされた方が常に自分の動作を補正できるので効果的です。
競技に出る方は試合当日は鏡がありませんので鏡を使ったバーベルスクワットはフォーム確認程度にしておいてあまり使わない方が良いです。
また、鏡を使わない場合においても周囲の見え方やポイントを決めて切り返すという方法を行っていると試合当日にうまくしゃがめなくなります。
大事なのは見ていて見ないことです。目は開けていますが、見ているのは身体の中です。動きの中で自分の身体の位置関係や圧迫感に対して集中力を傾けます。身体の状態や身体への圧力で切り返すポイントを覚えることによって試合でも同じパフォーマンスを発揮できるようになります。
補助種目として、目を閉じてバーベルスクワットを行うのも身体の感覚を高めるのに役立ちます。ただし、この場合はシャフトだけにしてプレートをつけないようにしましょう。(失敗した時に被害が甚大なものになるため)
バーベルスクワット200kgを挙げるメニュー
初心者のメニュー

バーベルスクワットも他の種目と同様、動作慣れが非常に重要です。初心者であればできる限り高回数(10-15回)で5セットほどが良いでしょう。もちろん、初日からいきなり5セットもやってしまいますと、筋肉痛で翌日動けなくなります。最初は2セットからスタートして日を追う毎に1セットずつ増やしていくイメージです。初心者であれば1-2日おきでもバーベルスクワットを行えますので始めた次の週には5セットに到達します。
ベンチプレス100kgの壁の記事でも書きましたが、セット練習を行う上で大切なのは回数をそろえることです。よく10回という回数を設定したら10回目はギリギリで挙げられる重量をという指導がありますが、これは間違いです。10回目が粘ってギリギリあげると次のセットは6-7回くらいで終わってしまうでしょう。ギリギリあげるときは力みが強く、フォームもかなり乱れますので怪我を誘発しやすくなります。回数練習は余裕をもって終わることが大切です。特に、初心者のうちは回数をこなすことによる動作慣れ及び技術練習の側面が強いので回数をそろえることの方が重要です。10回目は余裕をもって終わっても筋力は伸びますし、筋肥大もします。
中級者のメニュー

10-15回での5セット練習にも慣れてきて扱える重量が100kgをこえてきますと中級者ゾーンです。中級者からはもう少し重量設定を重くしても大丈夫です。回数では5-8回がメインとなってきます。セット数は5-10セット。これは体調や他の種目との兼ね合い、トレーニング頻度で変わってきます。痛みがあるのに無理をして量をこなそうとすると逆に遠回りをします。無理と無茶をしなくてもしっかりと回数とセットをこなしていけば重量は伸びていきます。
中級者から取り入れたいのが補助種目のポーズバーベルスクワット
BIG3を手っ取り早く強くなるためにはBIG3をやりこむことです。
バーベルスクワットもベンチプレス、デッドリフトと同様、バーベルスクワットの動作で動きを派生させた補助種目が有効です。
日本ではストップバーベルスクワットという名称の方が通っていますが、英語圏ではポーズバーベルスクワットと表現されます。
バーベルスクワットのボトムで1-2秒止めてから立ち上がります。
極めて単純な補助種目ですが、実際にやってみると非常に負荷が大きいです。自分の心の中での1-2秒数えるのですが、実際のタイマーで計るとその半分しか止まっていないことがほとんどです。そのため、ポーズバーベルスクワットは第三者に合図してもらう方法を取らないと必ずと言っていいほど止まっている時間が短くなっていきます。バーベルスクワット動作の中で最もつらいところを重点的に鍛えられるので本気でバーベルスクワット200kgを目指される方には必須の補助種目です。
ポーズバーベルスクワットは3-5回の重量設定で、3-5セットほど行うとよいでしょう。
伸び悩みの重量帯
体重にもよりますが、70kg前後の方ですと、バーベルスクワット170kgあたりを境に重量の伸びが緩慢になってくると思います。これくらいの重量が扱えるようになるとバーベルスクワットの動作にかなり慣れていますので一時的に高重量を扱っても良いと思います。基本の回数、セット練習をやりながら、やりすぎない程度に3回MAXを適宜入れていき、身体が刺激に慣れてしまわないようにしたほうがよいでしょう。
RM法は信頼性が低いです
RM法の場合、175kg-177.5kgを5回できると200kgになると推定されますが、この重量と回数では200kgはまずあがりません。あがったとしても基準よりしゃがみが甘い状態です。200kgをきちんとあげるには185kgで5回、2セットが最低でも必要だと感じます。1セット目ギリギリだと上述のしゃがみが甘い状態であがるくらいだと思います。RM法は正直、かなり高めのMAXがでると感じますのであまり信頼しないほうがよいです。
バーベルスクワットのトレーニングプログラム

たいていの上級者や競技者は3-5回の重量設定で普段は練習されることが多いと思います。
ある程度重い重量が筋肥大や筋強化を誘発しますので3-5回の重量設定を行ったり来たりするのは望ましいと思います。ただ、この重量設定は経過時間とともに神経系統にも疲労が蓄積してしまいがちです。挙げるスピードが鈍ってきていないでしょうか?
例えば、200kgMAXの選手であればピーキングに入る前に100kgまでしか重量を持たない低強度の週を設けて疲労を抜いた方がよいでしょう。
低強度1週→中強度2週→高強度1週→最高強度1週→低強度1週→試合
大まかにはこのようなイメージです。最初と最後に疲労を抜く週を設け、あとの組み立て方は身体と相談しながらトライアンドエラーすることによりうまくいきやすいピーキングの型ができるようになります。
(若くて関節や筋肉に致命的な負傷の無い選手であればずっと高強度維持でピーキングらしいことをしなくてもうまくいくでしょう。ただ、それを数年続けるとどこかでガタがきます。)
バーベルスクワットに適したギア類
シューズ

バーベルスクワットだけにとどまらず、ウェイトトレーニング全般に有効な靴がかかとのあるウェイトリフティングシューズか靴底の薄い、レスリングシューズやたび靴です。ウェイトリフティングシューズは特に靴底が硬く、力を逃しません。レスリングシューズやたび靴の靴底はメーカーやモデルによってまちまちです。
どちらのタイプのシューズが良いかはフォームや柔軟性、筋力バランスによって変わるため実際に試していただくしかありません。身体のバランスの状態を無視すればしゃがみやすく立ち上がりやすいのはウェイトリフティングシューズです。
ウェイトリフティングシューズ
かかとの高さがあり、靴底があるため単純にしゃがみやすく立ち上がりやすいのがウェイトリフティングシューズです。かかとの高さ表記が違ってもメーカーやモデルによってかなり履き心地が変わってくるのがウェイトリフティングシューズです。アディダスのアディパワーとナイキのロマレオス2を使ったことがありますが、私はロマレオス2の方が土踏まずの盛り上がりが少なく、傾きを感じにくいため扱いやすいです。ウェイトリフティングシューズはどれも履いてみないとしっくりくるかどうか判断できないのが難しいところです。
ウェイトリフティングシューズは高価ですのでなかなか手がでにくいかもしれませんが、中敷きを追加することによってもかかとの高さの違いを体感できます。
レスリングシューズ・たび靴
かかとの高さが無い薄底の靴は前にバランスを崩しにくく、ワイドスタンスのバーベルスクワットと相性が良いです。たび靴は中敷きが柔らかいためバーベルスクワットで使う場合は中敷きをはずす必要があります。
ニースリーブ

競技用のニースリーブを履くだけで膝が前に出て崩れるフォームが改善されます。そのため、競技への出場有無や膝の痛みに関わらずニースリーブを履いたほうがバーベルスクワットの安定感がでます。
ニースリーブは一枚物のネオプレーンのタイプとマジックテープで巻きつけるタイプの2種類がありますが、サポート力が強いのはネオプレーン一枚物で筒型構造のものです。マジックテープで巻きつけるタイプは着脱が容易ですが、サポート力はほとんどありません。
鬼スリーブは7mmの厚手のネオプレーンを使用しておりますが、上下の入り口に当たる部分はそれほどきつくないため履きやすく、膝の周囲に絞りを入れる構造によりサポート力を発揮します。初心者から上級者まで幅広くお使いいただけます。ちょうど今年のクラシックパワーリフティング83kg級で優勝された方からも鬼スリーブが最もサポート力が得られて使いやすいですというありがたいお言葉をいただいております。
パワーベルト

バーベルスクワットに定番なギアはベルト全体が太幅(約10cm)になったパワーベルトです。その中でもレバーアクションベルトとフックバックルベルトはサポート力が強いだけでなく、着脱も容易であるため一本持っておくとトレーニングのクオリティが一段階上がります。
パワーベルトはよく強くなってから購入と考えられている方がいらっしゃいますが、慣れるのに時間がかかるため最初から取り入れていったほうが効率が良いです。パワーベルトを適切な位置に適切な締め加減で巻くだけで5-10kgほど扱える重量が変わります。初めての方であれば10mmの厚さのほうが使いやすいです。本格的に高重量を目指される方には13mmです。
リストラップ

リストラップもバーベルスクワットに必要です。手首をホールドすることによりバーベルシャフトの担ぎが安定します。特に、ローバーで担ぐ人ほど手首の負担が大きく、集中してバーベルスクワットを行うためにはリストラップは必須となります。競技ベンチプレスほどは負担がかかりませんので35-60cmの短めのリストラップが良いでしょう。
鬼リストラップ、Gloryリストラップともに強度の高い生地を使用しておりますので短くても強いサポート力が得られます。
エナスキン

エナスキンは従来のコンプレッションウェアにテーピングが組み合わさった次世代型のコンプレッションウェアです。特に、股関節や膝関節周囲にトラブルを抱える方はエナスキンを装着することによりブレを軽減しパフォーマンスを改善します。
【奥谷元哉さま執筆ここまで】

【戦績】
2009年全日本パワーリフティング選手権大会75kg級大会優勝
2011年全日本パワーリフティング選手権大会74kg級優勝
2011日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2011年世界パワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級2位
2012年アジアパワーリフティング選手権大会ベンチプレス種目別74kg級1位
2014日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
2015年全日本ベンチプレス選手権大会74kg級3位
▼執筆記事一覧

トレーニングベルトの種類と特徴

筋トレのマストアイテムとも言えるのがトレーニングベルトですが、ナイロンベルト・革ベルト・ピン式パワーベルト・フック式パワーベルト・レバーアクション式パワーベルトと、さまざまな種類があります。
下記の記事は各種のトレーニングベルト(パワーベルト)の種類と特徴についてわかりやすく解説しています。
トレーニングベルト(パワーベルト)の種類と効果|筋トレ目的別に適したタイプを解説
部位分割メニュー例

週2・3・4回の部位分割筋トレメニュー
主な筋トレ種目一覧

図解付き主要種目の一覧ページ
下記にリンクしています主要種目の個別解説記事は、動画だけでなく一目で理解しやすい図解付きでフォームについて説明しています。
自重トレーニング
腕立て伏せ(大胸筋)パイクプッシュアップ(三角筋)
ベンチディップス(上腕三頭筋)
懸垂(背筋群)
バックエクステンション(背筋群)
逆手懸垂(上腕二頭筋)
自重スクワット(下半身)
チューブトレーニング
チューブチェストプレス(大胸筋)チューブチェストフライ(大胸筋)
チューブショルダープレス(三角筋)
チューブキックバック(上腕三頭筋)
チューブローイング(背筋群)
チューブカール(上腕二頭筋)
チューブレッグプレス(下半身)
ダンベルトレーニング
ダンベルプレス(大胸筋)ダンベルフライ(大胸筋)
ダンベルショルダープレス(三角筋)
ダンベルサイドレイズ(三角筋)
ダンベルキックバック(上腕三頭筋)
ダンベルローイング(背筋群)
ダンベルカール(上腕二頭筋)
ダンベルスクワット(下半身)
マシントレーニング
マシンチェストプレス(大胸筋)ケーブルフライ(大胸筋)
スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
マシンショルダープレス(三角筋)
ケーブルプレスダウン(上腕三頭筋)
ラットプルダウン(背筋群)
ケーブルローイング(背筋群)
スミスマシンデッドリフト(背筋群)
ケーブルカール(上腕二頭筋)
マシンレッグプレス(下半身)
スミスマシンスクワット(下半身)
バーベルトレーニング
バーベルベンチプレス(大胸筋)バーベルショルダープレス(三角筋)
ナローベンチプレス(上腕三頭筋)
バーベルデッドリフト(背筋群)
バーベルベントオーバーロウ(背筋群)
バーベルグッドモーニング(背筋群)
バーベルカール(上腕二頭筋)
バーベルスクワット(下半身)
