カール系種目には様々なバリエーションがありますが、そのなかでも特殊な部類に入るのがドラッグカールで、カール系種目としては唯一のコンパウンド種目(複合関節種目)です。そのやり方を動画をまじえて解説します。
バーベルドラッグカールが効果のある筋肉部位
上腕二頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止
読みかた:じょうわんにとうきん
英語名称:biceps
部位詳細:長頭|短頭
起始:肩甲骨関節上結節|肩甲骨烏口突起先端
停止:橈骨粗面
バーベルドラッグカールは上腕二頭筋に効果のあるトレーニング種目ですが、なかでも短頭に高い効果があります。
バーベルドラッグカールの動画とやり方
バーベルドラッグカールは、この動画のように肘を後ろに引いてから肘を屈曲させ、胸の高さまでバーベルを引き上げます。この時に上腕二頭筋短頭が非常に強く収縮します。
◆バーベルのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして立ち、腕を伸ばした位置で肩幅よりやや狭くシャフトをグリップして構える
②肘を後ろに引きながら、肘を曲げてバーベルを持ち上げていく
③バーベルを持ち上げたら、同じ軌道でウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
肘関節を後ろに引くときに肩甲骨を寄せてしまうと負荷が僧帽筋に逃げてしまうので注意が必要です。
ジムトレーナーとしての実際の指導ポイント
バーベルドラッグカールは通常のバーベルカールよりも高重量で行えますが、あまりに重く設定しすぎるとバーベルショルダーシュラッグのようになり、上腕二頭筋への効果が少なくなります。
あくまでも、完全に肘を曲げられる重さで行ってください。
バーベルドラッグカールの順番と回数設定
バーベルドラッグカールは上腕二頭筋の複合関節種目なので、背筋のプル系種目などの後、上腕二頭筋の単関節運動(通常のカール系種目)の前に行ってください。
また、適切な1セットの負荷回数設定は以下の通りです。
○筋肥大トレーニング:6~10回
○通常トレーニング:15回前後
○ダイエット筋トレ:20回以上
筋肉の名称と作用
身体を鍛えていく上で、まず理解したいのが全身の主な筋肉の名称と作用です。それぞれの筋肉の役割を知ることで、効率のよいトレーニングを行うことが可能になります。
▼筋肉名称デジタル図鑑
【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)
身体を鍛えたら食事にも気を使う
筋トレの効果を高める食事や栄養の知識がなければ、いくらトレーニングだけを頑張っても大きな効果は得られません。下記の記事では、三大栄養素に関する基礎知識から、筋トレ目的別の食事メニューの基本理論、具体的な食品食材、実際の筋肥大期と減量期の食事レシピを解説・ご紹介しています。
▼筋トレの効果を高める食事