女性がジムでのマシントレーニング+アルファのバーベル筋トレで、美しく綺麗に痩せるための引き締めダイエットメニューを、長年のジムトレーナーの経験から得た実践的なポイントとともに解説します。
本記事をマニュアルとしてダイエット筋トレを行うだけで、確実に成果がでるように、具体的に週3回のプログラムを組んで各筋トレメニューを解説していきます。また、プログラムはマシントレーニングを中心に、バーベル種目へのチャレンジも含めてあります。
なお、本記事でご紹介するのは、当ジムの女性会員が実際にダイエットの結果を出した、確実に効果のある綺麗に痩せるメソッドです。
また、当サイトではミスボディフィットネス国内トップ選手のMIKIKO様・ボディービルトップ選手のYoko Joe M様にも客員執筆をしていただいておりますので、本記事にもマシンの使い方など要所の解説には、両執筆者の記事より引用を行っています。
【客員執筆者:MIKIKO様】
戦績:H26オールジャパンミスボディフィットネス 163cm以下級 第3位など
【客員執筆者:Yoko Joe M様】
戦績:2014年日本クラス別女子46kg以下級三位など
※筋トレと食事に関するネット情報はさまざまですが、当サイトでは下記の公的機関の情報に基づいて記載しています。
▼筋トレと食事についての情報
筋肉部位ごとのトレーニング方法
バストアップ・くびれシェイプ・ヒップアップ+引き締めメニュー
女性がジムでダイエットトレーニングを行う場合に、もっとも大切なのは、筋トレする筋肉部位ごとにボリュームアップとシェイプアップのトレーニング方法を行うことです。それは、一般的には次のようになります。
上半身の押す筋肉グループ
上半身の押す働きをする筋肉には、主に大胸筋・三角筋・上腕三頭筋があり、女性のダイエット系トレーニングでは一般的に次のように負荷回数設定を行います。
大胸筋:バストアップのためにボリュームアップ(1セット15回)
三角筋・上腕三頭筋:二の腕引き締めでシェイプアップ(1セット20回)
上半身の引く筋肉グループ
上半身の引く働きをする筋肉グループには、主に僧帽筋・広背筋・上腕二頭筋があり、女性のダイエット系トレーニングでは一般的に次のように負荷回数設定を行います。
僧帽筋・広背筋:背中引き締めでシェイプアップ(1セット20回)
上腕二頭筋:二の腕引き締めでシェイプアップ(1セット20回)
体幹の筋肉グループ
体幹の筋肉グループには、主に腹筋群(腹直筋・腹斜筋など)と脊柱起立筋があり、いずれも引き締めやくびれ作りのために1セット20回でトレーニングしていきます。
下半身の筋肉グループ
下半身の筋肉グループには、前側の大腿四頭筋。内転筋群と、後ろ側の臀筋群・ハムストリングスがあり、女性のダイエット系トレーニングでは一般的に次のように負荷回数設定を行います。
○大腿前面:太もも引き締めでシェイプアップ(1セット20回)
○大腿後面・臀筋群:ヒップアップでボリュームアップ(1セット15回)
ボリュームアップとシェイプアップの鍛え方の違い
目的に応じてターゲットにする筋繊維を変える
筋肉を形作る筋繊維には大きく三種類があり、それは以下の通りです。
①遅筋(筋繊維TYPE1):持久的な収縮をする筋繊維で、鍛えると筋密度が上昇し引き締まる。
②速筋(筋繊維TYPE2a):持久力と瞬発力の中間の収縮をする筋繊維で、鍛えるとほどよく筋肥大する。
③速筋(筋繊維TYPE2b):瞬発的な収縮をする筋繊維で、鍛えると強く筋肥大する。
まず、③の速筋TYPE2bは女性ボディービルダーや瞬発系アスリートでない限り鍛えることはありません。また、この筋繊維をターゲットにしないかぎり、ムキムキになることもありません。
いわゆる引き締め・シェイプアップ筋トレを行う筋肉部位に対しては、①の遅筋TYPE1をターゲットにしてトレーニングしていきます。この場合の負荷設定は、20回以上の反復で限界がくる重量で行います。
バストアップなどのボリュームアップ筋トレを行う筋肉部位に対しては、②の速筋TYPE2aをターゲットにしてトレーニングを行ないます。この場合の負荷設定は15回前後の反復で限界がくる重量で行います。
ジムマシントレーニングの順番
大きな筋肉と複合関節種目から行う
実際にジムでトレーニングをする場合に、まず理解しておくべきことが「トレーニングの正しい順番」です。
これは筋トレの大原則でもあるのですが、大きな筋肉と小さな筋肉では大きな筋肉から、また、そのなかでも複数の関節と筋肉を同時に使う「複合関節運動|コンパウンド種目」から先に行っていきます。
そして、仕上げトレーニングとして単一の関節・筋肉のみを動かす「単関節運動|アイソレーション種目」
一週間のジム筋トレメニューの組み方
全身を三分割してローテーションで鍛える
筋トレを行うと筋肉は筋肉痛になりますが、筋肉には一定の回復期間の後に、トレーニング前より引き締まったり、ボリュームアップする特性があります。これを「超回復」と言いますが、この超回復を利用してボリュームアップやシェイプアップを行うのが筋トレの基本的なメソッドです。
超回復には、筋肉部位によりますが、48~72時間が必要となり、全身を一度にトレーニングすると週に2回のペースでしか筋トレを行えず、その分、効果の出る期間も長くなります。
このため、もっとも効率的なのは、全身を三つの筋肉部位に分け、ローテーションで筋トレを週3回行う方法です。これを部位分割法=スプリットトレーニングと呼びます。
具体的には、中一日を空けて週3回、次のようにスプリットトレーニングを行っていきます。
①月曜日:上半身の押す筋肉(大胸筋・三角筋・上腕二頭筋)
②水曜日:下半身と腹筋の筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス・腹筋群)
③金曜日:上半身の引く筋肉(背筋群・上腕二頭筋)
それでは、次の項目からは各曜日の具体的な筋トレメニューをご紹介していきます。それぞれの筋肉の体積、連動性などを考慮してプログラムを組んでいますので、順番を変えずにそのまま指定の反復回数で実施してください。なお、セット数に関しては体力にあわせて増減させてください。
月曜日のジム筋トレメニュー:上半身の押す筋肉
①マシンチェストプレス
マシンチェストプレスはバストアップ筋トレの基本となる種目です。肩甲骨を寄せたまま、大胸筋に意識を集中して動作を行ってください。
肘が肩より上にくるポジションだと、肩関節を痛めるリスクがありますので、肘が肩より下になるようにシートの高さを調整しましょう。
また、押す軌道が変えられるマシンの場合、斜め上方向に押す角度に設定すると、バストアップに有効な大胸筋上部を優先的に鍛えることができます。
◆マシンチェストプレスのやり方と動作ポイント
①バーが肩のラインよりも下になるようにシートの高さを調整する
②シートに座り、肩甲骨を寄せ、バーをグリップして構える
③肩甲骨を寄せたまま、肘を伸ばしてバーを前に押し出す
④バーを押し出したら、顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
⑤ゆっくりと筋肉に効かせながら元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
肩を痛めないためには、バーが肩のラインよりも下になるようにシート調整を行うことが大切です。
◆反復回数とセット数
15回3セットを目安にしてください。
ミスボディーフィットネス選手のポイント解説
ミスボディーフィットネスのMIKIKO選手によると、マシンチェストプレスのポイントは以下の通りです。
「まずイスに座ったら前方の握り手を握り、肩甲骨を少し寄せ気味にして胸を張ります。この時握った手がバストトップの高さぐらいにあるように座面を調整して下さい。
背中の緊張を保ったまま手を前に押し出します。手を伸ばした時に、肩が一緒に動かないように、首がすくまないように注意します。ここがバストトレーニングの大切なポイントです。
息を吐きながら押し出す、吸いながら戻すを繰り返します。」
「インクラインチェストプレスは、デコルテのボリューム不足でお悩みの方におすすめです。
鎖骨の下?胸の上部に効きますが、基本はチェストプレスマシンの項と同じですが、このマシンはイスに角度がついているので、斜め上に押し出す形になります。
肩甲骨を寄せ気味にし、肩をすくめないように注意して繰り返してみましょう。」
または①’バーベルベンチプレス
バーベルベンチプレスは、マシンチェストプレスのかわりにチャレンジしたい、大胸筋トレーニングの基本中の基本とも言える筋トレ種目です。
肩甲骨を寄せ、バー→手首→肘がそれぞれ真下になるように構え、ウエイトの負荷が真っ直ぐかかるようにすることがポイントです。
◆バーベルベンチプレスのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、80cm前後の手幅でシャフトをグリップし、足を踏ん張りブリッジを作って構える
②バーベルをラックアウトし、胸の真上まで水平移動させる
③肩甲骨を寄せたまま、ある程度筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろす
④肩甲骨を寄せたまま、腕を押し出しバーベルを元の位置まで上げる
⑤しっかりと肘を伸ばし、顎を少し引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる
◆ワンポイントアドバイス
ストリクトに効かせるためには、勢いをつけてシャフトをバウンドさせないようにすることと、腰を浮かせないようにすることが大切です。
◆反復回数とセット数
15回3セットを目安にしてください。
①’’バーベルが不安ならスミスマシンから
いきなりバーベルベンチプレスにチャレンジするのは、多くの女性にとって敷居の高いものです。そのような場合は、バーベル感覚でトレーニングができるスミスマシンベンチプレスがおすすめです。
◆スミスマシンベンチプレスのやり方と動作ポイント
①ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、80cm前後の手幅でシャフトをグリップし、足を踏ん張りブリッジを作って構える
②バーベルをラックアウトし、胸の真上まで水平移動させる
③肩甲骨を寄せたまま、ある程度筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろす
④肩甲骨を寄せたまま、腕を押し出しバーベルを元の位置まで上げる
⑤しっかりと肘を伸ばし、顎を少し引いて大胸筋と上腕三頭筋を完全収縮させる
◆ワンポイントアドバイス
ストリクトに効かせるためには、勢いをつけてシャフトをバウンドさせないようにすることと、腰を浮かせないようにすることが大切です。
ミスボディーフィットネス選手のポイント解説
「いきなりバーベルベンチプレスは不安だな…と感じる方はまずスミスマシンで基本フォームの練習から始めるといいと思います。真上からのし掛かる重りをしっかり受け止めて、それを押し戻す感覚に慣れましょう!
まずセーフティーバーを最適な場所にセットさえすれば、女性でも一人で不安なく練習できますよ。
安全の確保ができたらベンチ台に仰向けになり、シャフトを見つめましょう。シャフトには81cm幅のところに印が刻まれています。この辺りを握ったらバストトップまでスーッとシャフトを降ろし、また押し戻します。
シャフトを下ろした時、肘の角度がおよそ90℃になるように手幅を調整しましょう。」
是非、チャレンジしてみてください。
②マシンチェストフライ
マシンチェストフライは、バストを寄せる作用のある大胸筋内側に有効なトレーニングです。
肘が肩より下になるように構え、腕を閉じたあとに若干前に腕を押し出して、大胸筋を完全に収縮させることが大切です。
◆マシンチェストフライのやり方と動作ポイント
①バーが肩のラインよりも下になるようにシートの高さを調整する
②シートに座り、肩甲骨を寄せ、バーをグリップして構える
③肩甲骨を寄せたまま、腕を閉じる
④腕を閉じたら、顎を引いて大胸筋を完全収縮させる
⑤ゆっくりと筋肉にストレッチをかけながら元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
肩を痛めないためには、バーが肩のラインよりも下になるようにシート調整を行うことが大切です。
◆反復回数とセット数
15回2セットを目安にしてください。
または②’ケーブルフライ
ケーブルフライは、マシンチェストフライに比べるとやや扱いにくい種目ではありますが、反面、両手を体軸の反対側まで動かせる(手をクロスさせる)ことができ、より強く大胸筋内側を刺激できるというメリットがあります。
◆ケーブルフライのやり方と動作ポイント
①肩甲骨を寄せ、肘を伸ばし、腕を開いた位置でアタッチメントをグリップして構える
②肘を伸ばしたまま、腕を閉じていく
③腕を閉じたら、両手を合わせてやや前に押し出すとともに、顎を引いて大胸筋内側を完全収縮させる
④同じ軌道で、筋肉にストレッチをかけながらゆっくりと元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
腕を閉じた後に、両手を前に押し出す動作を加えることで、大胸筋が完全収縮して効果が高まります。
ミスボディーフィットネス選手のポイント解説
「ケーブルフライは運動経験のない方や、ちょっと体幹弱いかも…という方は難しいかもしれませんが、ジムでのトレーニングに慣れてきたらチャレンジしてみましょう。
ケーブルの重さに引っ張られてバランスを崩したり、力を抜きすぎてストレッチがかかり過ぎないように注意が必要です。
かといって、軽すぎるとケーブルマシンの良さが得られないので、重さの設定が大切です。
息を吸いながら胸を思いっきり膨らませ、フーッと吐きながら体の中心線前方で手のひらを合わせる感じです(肘は少し曲げ気味で)。」
③ケーブルプルオーバー
ケーブルプルオーバーは、大胸筋に縦方向の刺激を与えるとともに、バストのベースになる胸郭を広げるのにも効果的です。
肘を伸ばして動作を行うと、背筋に負荷が逃げてしまいますので、やや肘を曲げて行うのが効かせるコツになります。
◆反復回数とセット数
15回2セットを目安にしてください。
④マシンショルダープレス
マシンショルダープレスは、肩から二の腕裏側の引き締めに効果の高い筋トレ種目です。
肩関節保護のため、肘が体幹より後ろにこないように注意してください。
◆マシンショルダープレスのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばしてシートに座り、バーをグリップして構える
②背中が丸くならないように視線を上に向け、腕を上に押し出していく
③腕を押し出したら、腕をしっかりと伸ばし三角筋を完全収縮させる
④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
三角筋は背筋や大胸筋に隣接しているため、肩甲骨を動かしてしまうと負荷がそれらの体幹表層筋に逃げてしまいますので、セット中は肩甲骨を動かさないことが大切です。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
⑤ケーブルプレスダウン
ケーブルプレスダウンは二の腕裏側(上腕三頭筋)を集中的に引き締めるのに最適な種目です。
肘を身体の側にしっかりと固定し、肩関節を動かさないように注意して、肘から先だけで動作を行ってください。
◆ケーブルプレスダウンのやり方と動作ポイント
①マシンに正対し、バーをグリップし、肘を腰の横で曲げて構える
②肘の位置を動かさないように気をつけて、バーを押し下げていく
③バーを押し下げたら、しっかりと肘を伸ばして上腕三頭筋を完全収縮させる
④張力に耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
前のめりになって動作を行うと、体重を乗せてウエイトを動かしているだけになるので、肘から先だけの動作で扱える重量設定で行ってください。
なお、このようなロープアタッチメントを使って、縦持ちでグリップ(ハンマーグリップ)すると、二の腕内側の上腕三頭筋長頭に負荷が集中しますので、女性の二の腕引き締めトレーニングには最適です。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
水曜日のジム筋トレメニュー:下半身と腹筋
①マシンレッグプレス
マシンレッグプレスは、下半身トレーニングの基本となる種目です。
膝関節保護のため、ウエイトを下ろした時につま先が膝より上になる位置で構えて動作を行ってください。
また、腰を浮かせると負荷が体幹に逃げてしまいますので、シートにしっかりと腰をつけて行うことも大切です。
◆マシンレッグプレスのやり方と動作ポイント
①膝がつま先よりも低くならないように構える
②膝を伸ばして足を押し出していく
③足を押し出したら、しっかりと膝を伸ばして大腿四頭筋を完全収縮させる
④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
セット終盤で苦しくなってきたら、手で膝を押してセルフ補助することも可能です。
◆反復回数とセット数
20回3セットを目安にしてください。
ミスボディーフィットネス選手のポイント解説
「座る、脚でプレートを押すというシンプルな動作なので筋トレビギナーの女性陣もとっつきやすいマシンだと思います。
シートに座ったら、まず骨盤の角度を意識してみて下さい。腰が丸まったまま(骨盤が後ろに倒れた状態)プレスする癖がついてしまうと、重量が重くなってくるにつれ、腰への負担が大きくなります。注意して下さい。
プレートを押す足の位置・背もたれの角度で効く箇所が変化します。いきなりメインセットに入らずに、まずはゆっくり動作して、効いてる箇所を確認してみましょう。
一番最初に「重さが乗ってるな、ここ使ってるな」と思った箇所に、そのセット間は効き続けます。」
または①’バーベルスクワット
バーベルスクワットは、「キングオブトレーニング」と呼ばれるように、全てのウエイトトレーニングの基礎となるバーベル筋トレです。
マシンレッグプレスのかわりに是非チャレンジしてみてください。
胸を張り背中を反らせ、やや上を見ながら椅子に座る要領で腰を下ろすと正しいフォームになります。
また、膝関節保護のために、膝がつま先より前に出ないように注意してください。
◆バーベルスクワットのやり方と動作ポイント
①足を肩幅程度に開き、背すじを伸ばし、バーベルをかついで構える
②膝がつま先よりも前に出ないように気をつけ、お尻を突き出しながらしゃがんでいく
③太ももが床と平行になるまでしゃがんだら、反動を使わずに同じ軌道で立ち上がる
◆ワンポイントアドバイス
椅子に座る要領で動作をすると正しいフォームになります。また、背中が丸くならないように、視線をやや上に向けるのがコツです。
◆反復回数とセット数
20回3セットを目安にしてください。
ミスボディーフィットネス選手のポイント解説
※画像:MIKIKOさんご本人
「バーベルを担ぎ、しゃがみ、立ち上がるというシンプルな動きの中に、トレーニングから得られるたくさんの恩恵が詰まっています。
今回はお尻により効かせたいので、バーベルを担いだら股関節→膝の順番でゆっくりとしゃがんでいきます。(視線は正面を見たまま、床を見つめないように。)太腿が床と平行になるぐらいの深さまでしゃがんだら、足裏で床を押すイメージで立ち上がって見ましょう。
基本的に深くしゃがむと脚の根元、内転筋に効きます。バーベルを担ぐ位置、足幅、つま先の向き、しゃがむ深さ、スピード、回数など自分の目的に合わせてカスタマイズを楽しめる種目です。」
②マシンレッグエクステンション
マシンレッグエクステンションは、太もも前側(大腿四頭筋)を集中的に引き締めるのに最適な種目です。
足を上げる時だけでなく、下ろす時もしっかりとコントロールして効かせるのが大切なポイントになります。
◆マシンレッグエクステンションのやり方と動作ポイント
①シートに座り、つま先にパッドを当てて構える
②膝を伸ばしてつま先を持ち上げていく
③つま先を持ち上げたら、つま先を手前に曲げて大腿四頭筋を完全収縮させる
④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
上半身を後ろに倒すと、負荷が腹筋群に逃げてしまうので注意が必要です。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
ミスボディーフィットネス選手のポイント解説
「膝を曲げて伸ばすだけのように見えますが、足先を内股気味にするか外股気味にするかで、効く場所が違います。まず最初は真っ直ぐのまま、脚を伸ばしきる、力を込めて脚全体を硬直させる感覚を掴みましょう。
戻す時も力を抜き切らないように、スピードをコントロールしながら行ってみてください。」
③マシンレッグカール
マシンレッグカールは太もも裏側(ハムストリングス)からヒップ(臀筋群)にかけてのヒップアップに効果的な種目です。
反動を使わずに動作し、膝を曲げたポジションでつま先を伸ばす動作を加えることで、より効果が高まります。
◆マシンレッグカールのやり方と動作ポイント
①足首の後ろにパッドを当てて構える
②膝を曲げてつま先を持ち上げていく
③つま先を持ち上げたら、つま先を伸ばしてハムストリングスを完全収縮させる
④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
上半身を反らせると、負荷が脊柱起立筋に逃げてしまいますので気をつけてください。
◆反復回数とセット数
15回2セットを目安にしてください。
ミスボディーフィットネス選手のポイント解説
「太もも後側におすすめなのはレッグカールですが、うつ伏せで行うプローンレッグカールを好んで行います。
シートの角度に股関節をぴったりとあわせてうつ伏せになります。膝下の部分の長さ調整も大切です。膝を曲げてかかとをなるべくお尻に近づけてくる動作の時に、しっかり力が入るように調整してみましょう。
そして戻し過ぎないこと。スタートポジション手前で切り返し、お尻・ハムストリングスがカチカチに硬くなるのを感じながら繰り返します。」
④ケーブルクランチ
ケーブルクランチは腹筋群のなかでも腹直筋を集中的に鍛えられる種目です。
息を吐きながら身体を曲げていき、最後に息を吐ききって腹直筋を完全収縮させるようにしてください。
◆ケーブルクランチのやり方と動作ポイント
①ケーブルマシンに座り、アタッチメントを頭の後ろでグリップして構える
②息を吐きながら上半身を倒していく
③上半身を倒したら、息を全て吐いて顎引いて腹直筋を完全収縮させる
④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
呼吸と顎の動作を意識して腹直筋を最大収縮させることが大切です。また、反動を使うと腰を痛めるリスクがありますので注意してください。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
女子ボディービル選手のポイント解説
「クランチマシンはチェアに棒が付いただけのアブベンチも、複雑なカムがついたマシンも、基本は全く同じ動作です。
アブベンチで腹直筋の収縮感があれば大丈夫ですが、カラダの大きなアメリカ人向けに作られてるマシンが多いので、小さい女性は腕の運動になりがちです。女性向きのクランチマシンを選ぶか、ノーチラスのクランチマシンは身長に合わせて細かく変えられるのでお勧めです。
曲げこんで一番ピーク感を感じたところで、1?2?3と数えてポーズをいれると、より腹筋の溝が深められます。」
⑤トルソーマシン
トルソーマシンを使ったツイスト系のトレーニングは、腹筋群のなかでも腹斜筋を集中的に引き締める効果があり、女性のくびれ作りには欠かせない種目です。
大きな動作で、腹斜筋を最大伸展→最大収縮させるようにしてください。
◆トルソーマシンツイスト(のやり方と動作ポイント
①マシンに座り構える
②片側に大きく身体を捻る
③元に戻る
④反対側に大きく身体を捻る
◆ワンポイントアドバイス
できるだけ大きな動きで上半身を捻り、腹斜筋を最大伸展・最大収縮させるのがポイントです。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
女子ボディービル選手のポイント解説
「トルソマシンは腹斜筋を鍛えるマシンで左右に動かせるので、サイドの広げる・丸めるの動作が行なえます。回数より腹斜筋のストレッチ・収縮感をしっかり感じてください。」
金曜日のジム筋トレメニュー:上半身の引く筋肉
①ケーブルローイング
ケーブルローイングは背筋群を中心として、上半身の引く動作の筋肉全てに効果のある基本種目です。
腰を丸めないように注意し、引ききったポジションでしっかりと肩甲骨を寄せて背筋群を完全収縮させることが大切なポイントになります。
また、肘はできるだけ閉じて動作を行ってください。
◆ケーブルローイングのやり方と動作ポイント
①シートに座り、胸を張り背すじを伸ばし、ケーブルアタッチメントをグリップして構える
②肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せていく
③腕を引き寄せたら、肩甲骨を寄せきり、顎をやや上げて背筋群を完全収縮させる
④張力に耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
背中が丸まっていると、背筋群が完全収縮しにくいので、視線を上に向けて背すじを伸ばすようにするのがポイントです。
◆反復回数とセット数
20回3セットを目安にしてください。
女子ボディービル選手のポイント解説
「ローイングマシンは船をこぐような操作で背中の筋肉を鍛えます。上下運動のラットマシンと違い、こぐ動きで横移動する分、より多く背中をストレッチさせることができます。
ラットマシンより小さなハンドルでトレーニングをすることが多いのは、ひっぱる操作ではお腹にハンドルがつくまで寄せて肘を後ろにだして肩甲骨もしっかり閉じ、もどす操作では両手がつくぐらい腕を伸ばして、肩甲骨を開いて背中全体限界まで広げるためです。
もどす操作で両手の肘がくっつくまで寄せると、より背中が開いて強烈なストレッチ感が得られます。
ひっぱる動作で背中のフタを閉じて、もどす動作で背中のフタを開く感じにすると、収縮・ストレッチの感じがわかりやすくなると思います。」
または①’バーベルベントオーバーロー
バーベルベントオーバーローは、背筋トレーニングの基礎となるバーベル筋トレ種目です。ケーブルローイングのかわりに、是非チャレンジしてみてください。
胸を張り背中を反らせ、ややお尻を突きだして構えるのが正しいフォームです。
また、肘を閉じ、バーを太ももの上を滑らせるように引くことで、背筋群に負荷を集中させられます。
◆バーベルベントオーバーローのやり方と動作ポイント
①前傾姿勢を作り、腕を伸ばした位置でシャフトをグリップして構える
②肩甲骨を寄せながら、太ももにシャフトを沿わせるようにしてバーベルを引き上げる
③バーベルを引き上げたら、肩甲骨を寄せきり、やや顎を上げて背筋群を完全収縮させる
④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
腰に不安のある場合は、インクラインベンチを使ってうつ伏せに構えると腰への負担が大幅に軽減されます。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
②ケーブルラットプルダウン
ケーブルラットプルダウンは、背筋群のなかでも上部の引き締めに効果の高い筋トレ種目です。
手幅を広くすると、広背筋側部に効いてしまい、意図せず逆三角形体型になってしまう可能性もありますので、動画のように、手幅を狭くリバースグリップ(逆手)で行うのが女性にはおすすめです。
◆ラットマシンプルダウンのやり方と動作ポイント
①シートに座り、腕を伸ばしてケーブルアタッチメントをグリップして構える
②肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せていく
③腕を引き寄せたら、肩甲骨を寄せきり、顎をやや上げて背筋群を完全収縮させる
④ウエイトに耐えながら、筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
背中が丸まっていると、背筋群が完全収縮しにくいので、視線を上に向けて背すじを伸ばすようにするのがポイントです。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
女子ボディービル選手のポイント解説
「バーの刻みを気にしないで、自分の肩幅より少し広めでバーを握ってください。ストラップをつけて手のひらを下に向けた順手で、上からバーを握りましょう。バーが上にある状態で肩甲骨をしっかり開いて、肩甲骨を下ろす感じでバーも下ろしましょう。
まずは重量を持つより、肩甲骨を開く感じ、そのまま下ろす感じを大事にしてください。」
③ケーブルリバースフライ
ケーブルリバースフライは、背筋群のなかでも上部内側に有効なトレーニングです。
反動を使わずに動作することが大切なポイントになります。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
④ハイパーバックエクステンション
ハイパーバックエクステンションは、ローマンベンチを使って行うバックエクステンションのバリエーションで、背筋のなかでも下部に有効で、腰回りの引き締めに最適な種目です。
反動を使うと腰を痛めるリスクが高まりますので、終始コントロールした動作で行いましょう。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
⑤ケーブルカール
ケーブルカールは、二の腕前側(上腕二頭筋)を集中的に引き締める効果があるトレーニング種目です。
しっかりと肘を身体の側に固定し、肩関節を動かさないように注意して、肘から先だけで動作を行ってください。
◆ケーブルカールのやり方と動作ポイント
①背すじを伸ばして立ち、腕を伸ばした位置でケーブルアタッチメントをグリップして構える
②肘の位置を動かさないように注意し、肘を曲げて拳を引き上げていく
③拳を引き上げたら、ウエイトに耐えながら筋肉に効かせつつ元に戻る
◆ワンポイントアドバイス
肘の位置を動かすと僧帽筋に負荷が逃げやすくなりますので、しっかりと肘の位置を固定して行うことが大切です。
◆反復回数とセット数
20回2セットを目安にしてください。
ジムでのダイエット部位分割筋トレ
この項目では、これまでご紹介してきたダイエット筋トレメニューを、効率的な一週間の三分割プログラムに組んで例示・ご紹介します。なお、セット数は目安ですので、体力に合わせて増減させてください。また、メニューの順番は正しい筋トレの順番を考慮して、大きな筋肉から小さな筋肉の順にしていますので、番号順にこなしていくのが最適です。
週1回目のトレーニング
?マシンチェストプレスを2~3セット
?マシンチェストフライまたはケーブルフライを1~2セット
?マシンショルダープレスを2~3セット
④ケーブルサイドレイズを1~2セット
⑤ケーブルプレスダウンまたはケーブルキックバックを2~3セット
⑥ケーブルカールを2~3セット
⑦マシンクランチまたはケーブルクランチまたはトルソーマシンツイストを2~3セット
週2回目のトレーニング
?マシンレッグプレスを3~4セット
?マシンレッグエクステンションを2~3セット
?マシンレッグカールを2~3セット
④マシンクランチまたはケーブルクランチまたはトルソーマシンツイストを2~3セット
週3回目のトレーニング
?ケーブルローイングを2~3セット
?ケーブルラットプルを2~3セット
?ケーブルリバースフライを2~3セット
④ハイパーバックエクステンションを2~3セット
⑤ケーブルカールを2~3セット
⑥マシンクランチまたはケーブルクランチまたはトルソーマシンツイストを2~3セット
ダイエット筋トレと有酸素運動の組み合わせ方
ダイエットにおいて筋トレと比較されるのが有酸素運動ですが、結論から言えば筋トレのほうがダイエットにはより有効です。
筋トレをすると筋肉痛になり、数日間は回復にかかりますが、この筋肉を回復させる過程で多くの新陳代謝エネルギーを使います。このため、運動中しかカロリー消費が発生しない有酸素運動よりも優れています。
また、筋トレをすると筋密度が向上し、基礎代謝の高い「太りにくく痩せやすい体質」になります。リバウンドの観点からもダイエット筋トレの優秀さがわかりますね。
しかしながら、筋トレを中心にしながらそこに有酸素運動を加えていくことで、さらにダイエット効果が加速するのは確かなことで、体脂肪を極限まで落とす専門家である女性ボディービルダー(全日本クラス別三位)の方も、その有効性については言及しています。
初心者女性むきのジムトレーニング
下記の記事では、初心者の女性が初めてマシントレーニングを行う場合におすすめの基本筋トレ種目を、実際に多くの初心者女性を指導してきたジムトレーナーが厳選してご紹介します。
【ジム初心者女性のマシン筋トレメニュー】おすすめの基本トレーニングを解説
バーベルトレーニングにもチャレンジ
ジムでのマシントレーニングに慣れてきたら、ぜひチャレンジしていただきたいのがフリーウエイトトレーニング=バーベル筋トレです。女性にとっては、少し敷居が高いかもしれませんが、取り組んでみると、意外とできるもです。
▼女性のバーベル筋トレ
【女性のダイエットバーベル筋トレ】フリーウエイトトレーニングで確実に痩せるメニュー
筋肉の名称と作用
身体を鍛えていく上で、まず理解したいのが全身の主な筋肉の名称と作用です。それぞれの筋肉の役割を知ることで、効率のよいトレーニングを行うことが可能になります。
▼筋肉名称デジタル図鑑
【筋肉名称デジタル図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)
筋トレ効果を高める食事メニュー
ダイエット筋トレの効果を高める、栄養の基礎知識と具体的な料理レシピ例は下記の記事で詳しく解説しています。
▼関連記事