カタボリック=タンパク質異化のメカニズムを解説するとともに、カタボリックを防いで筋トレ効果を効率化するための防止法をご紹介します。
●カタボリックのメカニズム
カタボリックとは「蛋白質異化」のことで、食物から蛋白質を消化吸収して筋肉にする「蛋白質同化」=アナボリックと正反対の現象です。
つまり、空腹時=血中窒素濃度低下と低血糖時に、自身の筋肉を分解してエネルギーとして利用する状態です。
空腹時に強度の高い筋トレや有酸素運動を行うと、最大で10gもの純筋蛋白質(筋肉に換算すると50g)がカタボリックしてしまうとされています。
●カタボリックを防ぐ方法①
せっかく筋トレでつけた筋肉があっという間にエネルギー消費されてしまうカタボリックは、身体を鍛えていくのならば絶対に避けたい状態です。
これを防ぐためには、常に血中窒素濃度と血糖値が下がりすぎないようにこまめに栄養補給しなくてはいけません。
血糖値を保つためには、糖質(炭水化物や糖類)を摂ればよいだけですが、血中窒素濃度を保つためには窒素分子を含む食品を摂らなくてはいけません。
炭水化物と脂質はC・H・O(炭素・水素・酸素)の化合物なのでN(窒素)は含まれていません。N(窒素)が含まれている食品はタンパク質食品だけになります。
これらのことから、カタボリックを防ぐためにはカロリーだけでなくタンパク質もこまめに摂取する必要があります。
日常生活やトレーニング前後のカタボリック防止におすすめなのが、BCAA(分鎖岐アミノ酸)です。これは、タンパク質を吸収直前の状態にしたもので、速やかなC・H・O・Nの補給が可能です。
●カタボリックを防ぐ方法②
日常でのカタボリックの防ぎ方は解説しましたが、実は最大のカタボリックタイムは睡眠中で、場合によっては200gもの筋肉が失われることもあります。
睡眠中のカタボリックを防ぐのに最適なのが、睡眠前に消化の遅いカゼインプロテインを摂取することです。