チキンラーメンに代表されるインスタント麺は、筋トレにはNG食品のように考えられ、あたかも悪い食品のように書かれたネット記事も少なくありませんが、特に筋肥大目的の筋トレでは筋肉合成のために多くのカロリーが必要であり、チキンラーメンは工夫次第では非常に優秀な食品にすることも可能です。
筋肥大に必要な栄養バランス
体重1kgあたり2gのタンパク質と倍量のカロリー
筋肥大に必要な栄養が、あたかもタンパク質ばかりのような印象を与えるネット記事も少なくありませんが、それは半分正解で半分不正解です。
筋トレをして筋肥大するためには、一日に体重1kgあたり2gの純蛋白質と、その倍量のカロリー摂取が必要です。タンパク質食品を摂取すると一度アミノ酸に分解され、その後、人間の筋肉のアミノ酸比率と構造に再合成されて筋肉になります。
この、アミノ酸の再合成時にかなりのカロリーが必要になり、炭水化物や脂質といったカロリー源が不足していると、せっかくのタンパク質質を分解して合成エネルギーに消費してしまうという、とても非効率なことになります。ですので、筋肥大期は、十分なタンパク質だけでなく、カロリー源として炭水化物と脂質の摂取も重要です。
このような理由から、意外と筋肥大に適しているのが、炭水化物と脂質を多く含むチキンラーメンです。特に筋肉がつきにくい体質の方にとってはサプリメント並みの効果があるといってもよいでしょう。
チキンラーメンのカロリー・栄養素
非常に優秀なカロリー源とも言える
チキンラーメン一袋(85g)あたりのカロリーと栄養素は以下の通りです。
エネルギー:398kcal
タンパク質:8.8g
脂質:15.5g
炭水化物:55.9g
わずか一食で400kcal近くもあり、想像よりも脂質が少なめで、炭水化物主体の優秀なカロリー食品と言えるのではないでしょうか。なお、計算上、チキンラーメンに対して最適なタンパク質は約200kcal=50gとなり、肉類換算で250gほどになります。
タンパク質強化チキンラーメンの作り方
鶏むね肉つくねハンバーグと鶏もも焼肉をトッピング
それでは、タンパク質を超強化したチキンラーメンの具体的な作り方をご紹介していきます。鶏胸肉のつくねハンバーグと鶏もも肉の焼肉をトッピングとして追加します。もちろん、トッピングとして使わず普段のおかずとしても美味しくタンパク質が豊富ですので、是非ご参照ください。
なお、今回はチキンラーメンと合わせて食べるチキンライスも制作しますので、水煮大豆と冷凍枝豆はその具材の一部となります。
鶏胸肉ミンチ・砕いた麩・卵を混ぜる
まずは、鶏胸肉つくねハンバーグの作り方をご紹介します。鶏むね肉ミンチ(皮なし)に、つなぎとして砕いた麩と卵を入れて混ぜます。
このような感じです。しっかりと練りながら混ぜることで、肉に粘りと旨みが出ますので、手で叩くようにしてこねるのがポイントです。
両面を焼いてから蒸し焼きにする
つくねハンバーグがこねあがったら、フライパンで焼いていきます。ハンバーグ全体に言えることですが、まず両面を強火で焼き、旨みが流出しないようにしてから、弱火でじっくりと焼き上げていくのが上手に焼くコツです。
このような感じで焼き上がりました。今回はみりん醤油で照り焼き風の味つけをしています。
鶏もも肉の焼肉を焼く
鶏もも肉は、必ず下ごしらえとして皮と脂肪部分は取り除くようにしましょう。鶏の皮部分は、ダイエットはもちろん、筋肥大にもオーバーカロリーとなります。筋トレをする人は、鶏皮を食べない習慣を身につけることをおすすめします。
鶏もも肉と野菜に塩コショウをし、よくなじませます。鶏肉全般に言えることですが、鶏肉は味がしみにくいので、味つけをしたら最低でも10分ほどは放置して味をなじませることが肝心です。
味付けがなじんだら、フライパンで焼いていきます。特にテクニックはありません。
チキンライスを作る
続いて、チキンラーメンと一緒に食べるチキンライスを作ります。鶏むね肉ミンチ(皮なし)と水煮大豆・冷凍枝豆をフライパンで熱します。
鶏むね肉ミンチ(皮なし)と水煮大豆・冷凍枝豆に火が通ったら、炒り卵を作ります。
具材を炒め終わったら、ご飯を追加しますが、一般的なチキンライスとは違い、量を具と同量程度に抑えるのがポイントです。
最後に、ケチャップで味をつけます。
出来上がりました。お皿に盛り付けておき、いよいよチキンラーメン本体を作っていきます。
卵ポケットに卵を入れお湯を注いで三分待つ
チキンラーメンの作り方は、解説するまでもありませんが、中央のくぼみ・通称「タマゴポケット」に卵を入れ、お湯を注ぎ、蓋をして三分間待ちます。
鶏胸肉つくねハンバーグと鶏もも焼肉をトッピングして完成
長い道のりでしたが、鶏胸肉つくねハンバーグと鶏もも焼肉をトッピングして「究極筋トレチキンラーメン」&「高タンパク質チキンライス」の完成です。
筋トレの努力を無駄にしないためにも、食事は最大限手間をかけて、ベストなものを作って食べる習慣を身につけるのが、長い目で見ると筋トレの成果を出す最大の秘訣です。